こんにちはkazuitです。
なんだか今年は台風の当たり年みたいで関東圏とか、特に千葉が大
我々cunoの暮らす札幌はというと全くもって穏やかでして、こ
なんかすいません。
さて、今回はタイトル通り映画オデュッセイアを観てきたので感想
この映画の監督はクリストファー・ノーラン。
クリスチャン・ベールがバットマン役を演じた3作やインセプショ
時間軸をずらしたり入れ替える様な演出が得意というイメージの人
あと特徴というと長い笑
3時間の映画を平気で作ってしまうので、知らずに映画館に観に行
で、このオデュッセイアは現在世界中で大ヒット中なのですが、そ
地味!
原作のオデュッセイアというのは元々小説ではなくて叙事詩です。
叙事詩というのは吟遊詩人が歌う歌の事で、作者は約2800年前
かの有名なトロイの木馬作戦の発案者オデュッセウスの事を歌った
オデュッセウスの歌だからオデュッセイア。
じゃあ何でそんなものが作られたかというとオデュッセウスが後世
勿論トロイア戦争という10年も続いた戦争を終わらせたという点
そしてもう一つの要素としてギリシャ神話でもあるんですね。
この話、舞台となってるのは約3200年前の青銅器時代のギリシ
今西暦2026年ですから3200年前というと紀元前1200年
紀元前の事をBCと表現しますがこれはビフォークライスト、つま
キリストは捕まって処刑されたけど生きかえったんだぞなんていう
そんな世界観の中での英雄オデュッセウス、様々な困難に見舞われ
勿論、原作をそのままやると3時間どころじゃない長さになってし
先ず、神話、お伽噺、ファンタジー的な要素というのを可能な限り
勿論「そこを削ってしまったらお話しにならない」という所は残し
唯一姿がガッツリ映るのがアテナなんですが、これに至っては……
兎に角基本オデュッセウスという人物の運命にフォーカスしていて
それと、当時の常識と現在の価値観の違いというところの扱いで、
例えば、ノストスという言葉があるんですけど、これは簡単に言っ
戦争は戦場での決着だけでなくそこから帰るまでがセットというそ
食糧を消費し、軍資金を使い、そして兵士も失いますよね。
なのでその損失分を補う為には勝ったらちゃんと戦利品を持ち帰る
この時代の戦争というのは兵士のみならず一般市民も手にかけて、
だからこの様な行為に対して悪びれる事など一切無く、どちらかと
原作の華やかでアッケラカンとした雰囲気を取り払って、人物像の
結果地味になっちゃうという。
また、所謂「英雄色を好む」というところもバッサリ切られてます
主人公オデュッセウスはイタケーという島国の王様で、そこからギ
にもかかわらず原作では行く先々でそれはもうセッセとイタしまく
ここ、映画ではバッサリ。
ペネロペを一途に思う男に大改変されてます。
ギリシャ神話きってのセックスシンボルである魔女キルケーは地味
ちぇっ、何だよ。
因みに脱線しますが、機動戦士ガンダム閃光のハサウェイでテロリ
そこのエースパイロットが駆るモビルスーツの名前がペーネロペー
オデュッセイア由来なんですね。
それとオデュッセイアでキルケーが登場して魔力を振るうシーンは
更には原作でカリュプソの元から筏で漕ぎ出したオデュッセウスが
ほぼ全裸で泥まみれのオデュッセウスを見ても逃げ出さずに(まあ
ここ映画では全カット笑
勿論、風の谷のナウシカの名前の由来ですね。
宮崎駿もオデュッセイア大好きという。
閑話休題。
原作の叙事詩オデュッセイアでは好奇心旺盛なくせに疑り深く、英
クソ真面目で一途で、罪の意識に苛まれて悩み苦しみ……という、
原作を知らない人が観たら「面白い!」ってなるのかも知れないん
加えて、この映画って画的にもちょっとなぁと思うんですよ。
カメラワークにダイナミックさが足りず、矢鱈にカットが多い。
なんか迫力とか臨場感が乏しくて、そのくせ効果音は妙に重低音が
なんでなのかなと思ったら、どうやら全編IMAX撮影というのが
IMAXカメラって、今までは凄く大きい上にうるさいという代物
それがかなり小型化されて騒音対策もされたおかげで全編IMAX
結果、あまり動かない映像→カット→あまり動かない映像→カット
話も映像も地味という。
それと、公開前から話題になっていたポリコレ問題。
そもそもギリシャ連合軍とトロイアが戦争になった原因がスパルタ
で、このヘレネという女性が世界一の美女で、ギリシャ連合軍に参
実はこれもオデュッセウスの発案で、オデュッセウス自身も求婚者
コレ、オデュッセイアのずっと前の話なんでホメロス版にもノーラ
という訳で、攫われたのはスパルタの王妃なんですがそれを奪還し
この、ペネロペの従姉妹で「白い腕」の異名を持つ世界一の美女ヘ
ペネロペの役はアン・ハサウェイが演じているのに。
これを「うわぁ出たよハリウッドのポリコレのヤツ。」みたいに言
確かに原作に忠実にやるなら「あかんやろ」です。
でもね、個人的にはヘレネをアフロアメリカンが演じるのはアレン
劇中では別に「白い腕」と呼ばれてもいなければペネロペと従姉妹
この時代のギリシャにアフリカ系の人がいるのはどうなのかという
のっけからアフリカの地名が出てきてます。
じゃあ良いんじゃね?
ただね、俺がどうかと思ったのはそのヘレネの扱いなんですよね。
ノーラン版ではヘレネは「元は世界一の美女だったのに今は疵物に
原作ではヘレネはただの美女じゃなく理知的な女性として描かれて
オデュッセウスが全然帰ってこない事で色々面倒が起きているイタ
テレマコスが産まれてすぐにオデュッセウスは出征してしまったの
その語り部の一人がヘレネ。
ヘレネは物語の重要な役割を果たす人であって、無価値になってし
酷いぞノーラン。
あともう一人、映画ではオデュッセウスの部下の中に東洋人が混じ
Netflixでオルタードカーボン観てた人なら「イタケー軍に
因みにウィル・ユン・リーという方です。
これはなんか、「別に良くない?」って感じかなぁ。
そんなに気になりませんでした。
まあ色々と書いてきましたが俺としてはこの映画は観ていただいて
散々ケチつけといて結局観る事をお勧めするという笑
なにしろ俺自身が映画「ネバーエンディングストーリー」を観た後
て事で観るなら予め知っておくと良いというところをちょっと書い
一つはクセニア。
これは映画では「ゼウスの掟」と呼び方が変えられてました。クセ
これは「訪ねてきた者には、それが誰かに関わらず歓待しなければ
なんでそんな事しなきゃなんないのかっていうとギリシャ神話に出
だから「ごめんくださ〜い」に対して「誰だお前。帰れ帰れ!」っ
で、そんな事したら勿論しっかりと災いが降りかかってきます。オ
で、映画ではそこまで詳しく描かれてなかったんですが、原作では
それこそイタケーにアテナが人間に化けて訪ねてきて、それをテレ
で、もう一つが「埋葬は重要」という事。
これ、映画では原作と違うエンディングが見られるというところの
オデュッセウスの部下が「埋葬は?」としつこく聞いてきて、オデ
ギリシャ神話の世界では死後の世界=冥界(ハデス)があって、こ
正しく埋葬された死者はこのハデスに行って、場合によっては生者
で、埋葬の義務を怠ると魂は現世を彷徨ってしまうと信じられてた
映画でも原作でもオデュッセイアでは死者とのコンタクト、冥界と
原作では「前作の主人公登場」みたいな、ファンサービスかよみた
あと、この映画オデュッセイアのポスターのビジュアルが、「巨人
俺もあのポスター見て「こんな場面あったっけ?」と思ってたんで
自分よりはるかに大きな巨人に勇猛果敢に立ち向かい、なんなら打
あのシーンは「ひえぇ〜ゴメンナサ〜イ! お助けぇ〜!」っていうね笑
因みにCGを極力使わない事で知られるクリストファー・ノーラン
やりたかったのね。
なら仕方無いね。
はい、そんでね、原作読もうぜって話なのよ。
それも、先ず最初は子供向けのヤツ、バーバラ・レオニ・ピカード
普通に作者名ホメロスとなってる「オデュッセイア」をいきなり読
それとギリシャ神話の入門書的な図鑑とかも併せて用意しとくとま
で、そこからまた映画に戻ってみると、原作には無かったキルケー
という事で、個人的採点は正直68点ぐらいなんだけど、より楽し
なんじゃそりゃ笑
おしまい。