2024年6月24日月曜日

古着Tシャツ駄話

  こんにちは、去年GUからミッキー柄のスウェTが発売された時、「かわいいじゃんコレ」ってすぐに買ったら、その後わりと間をおかずにセール価格になっててぐぬぬってなったので、今年はピーナッツ(スヌーピー)柄のスウェTが発売されても我慢して値下げを待っているのに、いつまでも安くならないので結局ぐぬぬってなってるkazuitです。


 さて、俺はもうすっかりテレビを観なくなったというのと、このブ
ログの更新ペースが隔週という事もあって、テレビで話題になった事に対するリアクションというのがワンテンポ遅れてしまうのですが、今回は古着Tシャツの話です。

 なんでも「グレートジャーニー」というテレビ番組で、タイに古着
を買い付けに行く古着屋さんのドキュメントが放送されて、それが色々な意味で話題になってた様ですね。
 どうやらバンド、アーティストのTシャツ、所謂バンTを買い付け
て、その金額が50万で仕入れて100万で売るなんていう内容だったそうで、「バカ高ぇな」「原価率50%かよ」「そのTシャツ買う奴、ホントにそのバンドのファンなのかよ」なんていう意見で炎上みたいな感じになったみたいです。
 個人的には、原価率50%は別に良い様な気がしますけど。渡航費
とか目利きとか。

 俺は勿論グレートジャーニーを観てなくて、YouTubeで熊本
の古着屋さんのピープルゲットレディというお店の店長さんが「バンTにはリーズナブルな物も沢山ありますよ。」と言って4000円位から8000円位で買える物を色々紹介したり、あと、オワッテルマンという名前で活動しているアメカジガチ勢の方が生配信でグレートジャーニーについての私見を述べたのを編集して20分弱の動画として投稿してたりしたのを観て、「へぇ、そんな番組あったんだ。」と知った訳です。

 俺自身、古着を買う様になったのはわりと最近で、そもそも痩せた
から手持ちの服が大きくなっちゃって、安く服を揃える為に手を出し始めたらハマってしまったという経緯なもので、だから高い古着ってあまり興味ないんですけどね、しかもバンTもそこまで興味なかったりします。

 バンTってどうしても黒ボディが多いじゃないですか。
 俺、あまり黒い服を買わないんですよね。
 勿論、全然持ってないって事もないんですけど。

 まず、世の中に黒い服を着てる人が多すぎるというのがあります。
 「服装カブりたくないおじさん」が発動する訳ですね。

 あとね、人生の大半をデブとして過ごしてきたというのもあります

 黒というと絞まって見えるというイメージがあって、太っている人
が黒ばかり着てるというケースを結構見かけますよね。
 アレ、どう思います?
 元デブとして言わせてもらいますけど、「その程度でお前のデブが
覆い隠せる訳ねぇだろ!」って話なんですよw
 むしろ夏場なんてかえって暑苦しいんだよ! と思うんですよね。
 折角アロハシャツというデブがハマる夏アイテムがあるのに。

 それと、太っていた頃はTシャツ1枚だとオッパイが目立つので、
Tシャツの上にベストを着るという事をよくしていたというのもあります。
 1枚で着て様になるバンTはあんまり要らなかったんですな。

 という事で、俺はバンTを全然持ってないのでした。
 今あるのはクイーンのとローリングストーンズのTシャツだけで、
どっちもGUで買ったヤツ。
 790円とかだったと思いますw

 とは言え、音楽好きではあるんで、好きなアーティストのTシャツ
を着たいという気持ち自体は分からんでもないです。
 そもそもバンTというのはマーチャンダイズですよね。
 ツアーをするアーティストがチケット代以外にも収入を得る為に売
るグッズ。
 で、そのツアーが終わればそのTシャツは売られなくなる訳ですか
ら、後々希少性が高まって値段が高騰すると。
 また、ツアーTシャツにはそのツアーが敢行された期間の年月がプ
リントされてたりするので、ひと目でヴィンテージと分かるというのも古着好きにとってはポイントだったりします。
 古着好きは自分の着ている服が古ければ古い程自慢気になるという
病気にかかっているので。

 ただね、アーティストにとっては収入源であるバンTは、当然可能
な限り安上がりに作ってある場合が殆どです。
 ボディに使われるのはギルダンやアルスタイルといったメーカーの
、1枚数百円で買えるペラペラの物が圧倒的に多い。
 以前白Tの話をこのブログでした時に俺もアルスタイルのTシャツ
を買ったと書きましたが(あれはヘヴィオンスの物でしたが。)、アルスタイルやギルダンのTシャツはどちらかというと身幅細めで着丈は長めで、これは今現在お洒落とされているTシャツのかたちとは違いますよね。
 今は所謂ボックスシルエットが流行りの傾向ですから。

 それと、Tシャツの袖や裾って普通は切りっぱなしではなく、折り
返して縫い合わせてありますよね。
 今現在はこの縫い合わせをダブルステッチという二本針でされてい
るのが殆どです。
 もし糸が切れてしまってもそう簡単にはほどけない様にする為なん
ですが、古いTシャツってこれがシングルステッチなんですよ。
 つまり洋服、衣類としてより良くする為に進化、ブラッシュアップ
されたという事なんですが、バンTに限らず古着好きはわざわざシングルステッチのTシャツを探すんですね。
 これもまた、ひと目でヴィンテージと分かるポイントだからですね

 逆に特に古着好きという訳ではない人にとっては気に掛けた事もな
いポイントで、説明を受けたらむしろダブルステッチの方が良いのでは? って話なんですけど。

 つまりヴィンテージのバンTというのは、ボディの部分はお洒落で
もなければクオリティが高い訳でもなく、それが誰かに着古されて色褪せたり毛羽立ったりプリントが割れたり剥がれたりしているという、興味のない人から見たら「ゴミ」以外の何物でもない物を、バカ高い値段で売買してるとも言えるって事です。

 俺自身は最早古着好きなんで色褪せたり毛羽立ったりプリントが割
れたり剥がれたりしているのを「格好良い…」なんて思ってしまう病人ではあるんですがw、希少性という部分が主な理由で高額になってるバンTには、やっぱりちょっと興味が湧かないなぁ。
 チャンピオンとかナイキの80年代のTシャツとかなら欲しいと思
うけど、それでも一万円も出さないかなぁ。

 まあ、こういったテレビ番組が放送されるぐらいに、今古着という
もの自体は受け入れられているというか、流行っていると言っても良い状況なんでしょうね。
 今や町中にセカストがあって、主要都市には古着屋JAMやWEG
Oがだいたいありますよね。
 それに、つい昨日YouTubeでGUの秋冬の新作の展示会の様
子を観たんですけど、「ウォッシュド」と名の付いた、着古した様な色合いのアイテムがかなり沢山出てくるみたいで、ちょっと前まで「キレイめ」という名のモード系が持て囃されて、それこそどいつもこいつも真っ黒い服を着てたところからの揺り戻しが来てるという事なのかなぁと思ったりします。
 今まで黒い服ばかりリコメンドしていたファッション系YouTu
berのアイツやアイツやアイツはどうするんだろうw

 今回のテーマであるバンTも、それこそピープルゲットレディの店
長さんじゃないですけど高価なレアヴィンテージじゃないのもいっぱいあって、ビートルズのTシャツなんてありとあらゆるブランドから出てるし、ZARAとかH&Mなんかのファストファッションとか、あとフリークスストアなんかもアーティストとのコラボアイテムをちょいちょい出してきますよね。
 で、そういうのの方がペラペラのヴィンテージよりも衣類としての
クオリティは高かったりするんですから、色柄が気に入ったら全然買って良いと思いますよ。

 ぶっちゃけ殆どの人が本物のヴィンテージかどうかなんて見分けが
つかないでしょ?
 人の着てるTシャツの袖や裾のステッチがシングルかダブルかなん
て、チェックしてくるヤツ俺みたいな変態だけですからw
 そしてその俺自身がGUのTシャツをセール価格になるまで買うの
を我慢してるんだからw
 因みにピーナッツのスウェT、定価で1990円です。
 いや定価で買えよ!

 個人的には休日チャリで遠出して普段行かない様なセカストに行っ
ては、500円のTシャツで気に入った物を探し出せるかという遊びがマイブームなんです。
 例えばチャンピオンのTシャツってタグを見れば年代が分かるんで
古着の入門にはもってこいなんですけど、一方で復刻もいっぱいされているんで、よっぽど詳しい人じゃないと着ている状態、タグの見えない状態でヴィンテージか復刻かを見分けられないと思います
 なんなら60年代のTシャツを90年代に復刻したのとかあって、
復刻だけど今から30年とか前のTシャツじゃん、みたいな。
 だったら復刻で良いじゃんって思いません?
 で、現行品の復刻トリコタグ(ググれ)の中国産のチャンピオンの
Tシャツなんてセカストに500円でゴロゴロあるの。
 そういうのでプリントとかフェード感なんかが良い感じのを探すっ
ていうね。

 で、勿論Tシャツの棚を端から全部チェックするんで、たまに「あ
れ、コレ…安くない?」みたいな所謂掘り出し物に出会う事もあるのがセカストディグの楽しいところ。

 Tシャツというとチャンピオンの他にもヘインズとかフルーツオブ
ザルームなんかは人気ですけど、ラッセルとかジャージーズとかオニータのボディの物はまだ注目度が低いのか安いのが見付かりやすいんですよね。
 メイドインUSAでコットン100%で、あれ、3000円で良い
の? みたいな。
 個人的にはオニータボディは生地が良い物が結構残ってる気がしま
す。

 あと、以前にも話題に取り上げたバスクシャツ。
 バスクシャツってセントジェームスが有名なんですけど、その他に
オーチバル、ルミナスというというのが三大ブランドと呼ばれていて、特にオーチバルが日本のセレクトショップ、例えばジャーナルスタンダードなんかの別注で作ったヤツで半袖のものだったりすると、ちゃんとフランス製のヤツなのに1900円とかで見付かったりします。
 どこぞのなんちゃってバスクシャツ買うより本物のオーチバルのを
買った方が良くない? っていう。

 という訳で、大金持ちの人は100万円のバンT買って額に入れて
飾っとけば良いと思いますけど、それを「ファッションを楽しんでるお洒落な人」という風には誰も思いませんよってのが俺の考えです。
 「資産」でしょソレ。

 折角「服」を買うのにファッションを楽しんでる訳じゃないなんて
、休日の度にウッキウキで1時間とかチャリ漕いでセカスト巡りしてる俺には分かんないなぁ。

 洋服って楽しいものなのにね。
 しかも古着なんて、お金の掛からない最高の趣味なのに。
 ファッションに100万使えるんなら、腕時計買いなよって思うん
だけど。

 KinKi Kidsの堂本光一の名言「布やで?」に激しく同意します。

 おしまい。

2024年6月10日月曜日

お気に入りアルバム 2024年5月

  この原稿を書いてるのが6/5。
 いやぁ、札幌はまだ寒いですねぇ。
 今日仕事にニットを着て出掛けたのに、「もう一枚羽織ってくれば良かったな。」ってなりましたよ。

 冬物が片付けられないです。
 しかし北海道ではもうサッポロクラシック・夏の爽快という夏限定
のビールが売ってますw

 さて、毎月恒例の、先月にリリースされたアルバムで俺がSpot
ifyにお気に入り登録したものを紹介するヤ~ツです。

 まず、camera obscuraの「look to the east,look to the west」。
 スコットランドのバンドの、なんと10年ぶりのアルバムリリース
です。
 メランコリックでノスタルジックなポップフォークロア。
 終始長閑でピースフルで、このバンドのメンバーだったら楽しいだ
ろうなと思ってしまう様な世界観。
 正直歌はあまり巧くないんだけど、それがまた嫌みの無さという強
みに昇華できてると思います。
 なんでも、2015年にバンド結成時のキーボードプレイヤーの方
が亡くなってから活動が止まってしまっていて、それを乗り越えてのアルバム制作、リリースという事で、それで出来上がったものがピースフルな内容というのがなんとも感慨深いじゃないですか。
 サウンド的にもレトロシンセ好きな人にも刺さりそうな感じもあり
、色んな人に聴いてみていただきたいアルバムです。

 次、カシー・ヒルの「BUG」。
 この人は、今更ですけど歌が素晴らしいですね。
 単純に上手いというよりは(いや、勿論単純に上手いんですけど)
勘の良さみたいなところを強く感じます。
 こういうのはなかなか真似できるものではないですよね。
 音楽としては現在のフィメイルインディポップに求められるものの
王道ど真ん中という感じで、優しく切なげで美しい。
 で、ありながらプロダクション、オケの作りにも凝っていて一筋縄
ではいかない感じをも持ち合わせているんですよね。
 これだけ王道感を醸し出しながら、マニアックさも兼ね備えている
というクオリティ。
 多分ですけど今年が終わったとき、2024年ベストアルバムにこ
れを推す人は結構多いんじゃないかな。
 そんな事まで思ってしまう様なアルバムでした。

 それから、another michaelの「pick me up,turn me upside down」。
 フィラデルフィア出身のトリオによるインディロックです。
 ちょっとマニアック感のある、変な例えをするとトッド・ラングレ
ンに優しさを点滴5本ぐらい注入したような、ほっこり系ロックです。
 このアルバム、一曲一曲は「名曲だ」なんていう風には思わないん
ですけど、アルバム一枚通して聴き終えたときに「良いじゃないの。」という感じになっちゃうタイプのヤツなんですよ。
 ほっこりの成せる業ですな。

 5月はこの三枚、ちょっと少なかったですね。

 番外編として、アルバムではなく6曲入り22分のEP、soft
cultの「heaven」もお気に入り登録してます。
 カナダの双子姉妹のユニットで、ジャンルはシューゲイザーですね

 轟音ギターが鳴り響く中にメロウな歌が溶け込む、みんな大好きシ
ューゲイザーの美味しいところを上手いこと積み重ねて提示してる感じです。
 なんでもう2曲ぐらい頑張って入れてフルアルバムとして出さなか
ったw
 今時8曲入り30分程度のものをフルアルバムとしてリリースして
、1年後くらいにもう何曲か付け加えて「デラックスバージョン」と言い張る様なアーティストがごまんといるのにね。

 なんか今年は大物ミュージシャンが続々とアルバムを出していて、
5月にも何枚か出ていたと思いますが、このブログにはなかなか登場しないですねw
 あと、このブログで以前お薦めしたアーティストの新譜なんかも出
てるんですけどね。

 いや、あのね、ちゃんと聴いてるんですよ。
 だいたい邦楽のアーティストは水曜日、海外アーティストは金曜日
にアルバムをリリースするんですが、毎週毎週「うわぁこんなに出てる。こりゃ聴くの大変だぞぉ~。」って嬉しい悲鳴をあげてるんです。
 その上で5月はこの3枚プラスワンでした。

 例えば、大物で言うとビリー・アイリッシュもアルバムリリースし
ましたよね。
 ちゃんと聴いて、その中の1曲は「いいじゃん。」ってお気に入り
登録してます。
 でもアルバム通してとなると「ちょっと大人し過ぎない?」という
印象でした。
 このアルバムをベースにライブを構成しても盛り上がらなそう、み
たいな。
 いや勿論ビリー・アイリッシュは大スターでコンサートやれば大勢
の観客が詰めかけて、もう全曲大合唱になる事は分かってますよw
 それでも俺の感想はそんな感じたったんです。

 あと、the mariasの新譜なんて、アルバム中5曲もお気に入り登録して
たりしてますw
 でもアルバム自体は登録してないの。
 the mariasはしっとりとして妖艶なポップスが得意のバンドで、
PVが無駄にエロくて大好きなんですけどw、今回のアルバムは前半にダンスミュージック的なアプローチのアレンジが成されてる曲が何曲かあって、「お、今回はこんな方向性なのかな?」って思ったんですけど、途中からいつものしっとり路線の曲ばかりになっていって、所謂終盤ダレるという印象になっちゃったんです
 前半に入ってたビート感強めの曲をもっと上手く配置してたら全然
印象違ったのになぁという、勿体無い曲順構成のせいで登録ならずとなったんですよね。

 という訳で、改めてですが、あくまでもここで紹介してるのはお気
に入り「アルバム」という事なんですよね。
 素晴らしい「楽曲」をリリースしてるアーティストはもっともっと
沢山いらっしゃいますので、皆さんも色々聴いてみてくださいね。
 このブログはそのお手伝い、ヒントみたいなモンと思っていただけ
たらと。

 さて、今月はどんなアルバムがリリースされるでしょうね。

 ではまた。

 おしまい。