この原稿を書いてるのが11/23の20時、正にもうすぐW杯日本対ドイツの試合が始まるというタイミングです。 という事でサッカーの話をしようと思ったんですが、よく考えたらこの文章を皆さんが目にするのはいつものパターンなら28日だから、ヘタすると日本はもうグループリーグ敗退してる可能性があるんですよね。 一週早くこのネタ書くべきでした。 自分のアホさに震えております。 俺はこのブログでファーストガンダム直撃世代と書いているので、もう年齢はバレバレですが、という事はキャプテン翼も直撃世代なんですよね。 個人的に小さい頃から野球には興味が湧かなかった事もあって、小学校高学年の頃からサッカー好きでした。 ここのブログにも以前バルセロナ愛を語った事がありましたよね。 それから俺は札幌市民なのでコンサドーレも応援してるし、勿論日本代表も応援してます。 で、じゃあもしW杯で日本が敗退してしまった後はどこを応援するのか。 日本以外にも推しのチームがあってそこを応援するのか。 実は以外とそんな感じじゃないんですよね。 というか、推しのチームの試合でも、勝った負けたで一喜一憂するって感じじゃなかったりします。 勝ち負けというのはあくまで結果で、見たいのはプロセスなので。 勝ち負けで嬉しい、悔しいというんじゃなくて、面白いものを見たいという事なんですよ。 だってコンサドーレが負けていちいち悔しがってたら身が持たないものw コンサドーレ全然強くないのよ。 だから、どの試合もフラットに観てますね。 勿論、推しチームが勝ったり推しの選手が活躍したら嬉しくはなりますけどね。 で、じゃあ、どうせ戦術だのフォーメーションだののマニアックな所が好きなんでしょ、と思われるかもしれません。 サッカー好きってだいたいそうですからね。 実際、以前は俺もそういうの好きでした。 でもね、最近はそんなに分析的な目で試合を観てないですね。 単純に目の前で起こってる事を眺めて面白がってるという感じです。 だってね、いくら戦術云々言ったって、所詮人間のする事ですからね。 ディフェンダーの選手のバックパスをキーパーがトラップしそこなってそのままオウンゴールになるという事だって実際起こってるスポーツですからw まあそれはオーバーな言い方だとしてもね、例えば前回のW杯だって、日本は緒戦でいきなり強豪のコロンビアと当たる事になって、ネットやYouTubeには「コロンビアにはこんな凄い選手やこんな凄い選手がいるんだぞ。だから日本はこういう選手起用で、こういうフォーメーションで…」みたいな、「オレ流戦術」が溢れかえったじゃないですか。 で、実際どうなったかっていうと、試合開始まもなくコロンビアの選手が一人退場しちゃったですよね。 もう誰も予想しなかった展開になって、世に溢れかえっていた「オレ流戦術」は全部ゴミ箱行きですよw そういうモンなんですよねサッカーって。 世界中にサッカーくじというのはあって、分析で何もかも分かるんだったらサッカーくじなんて簡単に当てられて世の中億万長者だらけな筈じゃないですか。 分析なんかでは計り知れないからサッカーくじが成立してる訳で、YouTubeでエラソーに戦術語ってる奴等だって億万長者になれてないんですよ。 ある程度の知識は楽しみを広げてくれるけど、所詮それ以上のものではないんですよ。 て事で、じゃあ俺がどんな観点でW杯を楽しんでるかというと、今回いつものW杯と違う点があるという所がポイントかな、と。 なんと言っても11月開催ですよね。 W杯というと7月が通例なのですが、今回はカタールという暑い国での開催という事で夏を避けたという訳です。 7月というのは欧州各国リーグが、もうシーズンを終えているタイミングです。 優勝争いも降格・残留争いも済んで、W杯の為にしっかり準備して始められる反面、優勝や降格争いにリーグ戦終盤まで関わってしまった選手は一年分の疲労を蓄積してしまっていたりもするんですよね。 それが今回は11月開催なので各国リーグはまだシーズン真っ只中で、疲労は軽いかもしれませんが準備期間はどの国も乏しいまま始まってるという事になります。 これ実は代表選手を多く抱えるクラブチームにとっては堪ったモンじゃない。 所属選手達が疲労を蓄積させたり、ヘタすりゃ怪我してチームに戻ってきたという状態でシーズン終盤に向けて戦わなきゃいけなくなっちゃったりする訳ですよね。 俺はバルセロナファンで、スペイン代表に多くの選手が選ばれているんで、正直あんまり勝ち上がらないで欲しいw スペインは日本と同グループだしね。 それから、W杯で活躍した選手がビッグクラブに移籍するというのはよくある話で、未だ見ぬスター候補を探すのもW杯の楽しみのひとつてですが、今回は冬開催なので、移籍した選手が即優勝や降格争いに絡んでくるという展開もあり得るという事ですよね。 これはなかなかにアツい。 こんな風に、W杯だけじゃなく各国リーグ戦との絡みも考えて見てしまうのがサッカー好きの性というヤツなんです。 後は、オフサイド判定にAIを利用するというのも今回のW杯の目玉です。 今までオフサイドというのは主にタッチライン沿いにいる副審が判断して、最終的には主審が笛を吹く流れだったんですけど、実際には副審はパスの出し手と受け手の両方を同時に見なきゃいけないから、正確な判定は難しかった訳です。 そこで最近はVAR(ビデオアシスタントレフェリー)の助けを借りて、より正確に判定しようという事になってきたのですが、それが判定を遅らせるという、所謂オフサイドディレイという事に繋がってしまって、選手からもチームからも観客からも不評を買ってしまっていたんですよ。 そこで、より早い判断ができる様にとAIを導入したという訳です。 でもね、ここまでの試合を観た感じ、あんまり変化無いな、とw それから前回大会と違う点というと、交代選手枠が5人になったという所。 これはコロナ禍の影響で各国リーグに延期、遅延が起こって、スケジュールが詰まった状態で進行していくという中で、選手達の負担を軽減しようという事で起きた変化が、コロナ禍が終わっても(日本は終わってないけどw)残ったルールですよね。 これは完全に怪我の功名というヤツで、戦術が試合の途中でガラッと変えられて面白いよね。後出しジャンケンの応酬みたいな。 とまあこんな感じで、日本代表が勝ち上がってても敗退してても、なんならW杯が終わった後の各国リーグまで見据えて、全然楽しんでしまうというのがサッカーファンなのです。 サッカーファンでない方も、折角のお祭りなんで楽しまなきゃ損ってモンです。 ひょっとしたらまたジダンの頭突きみたいな大事件が見られるかもしれないしねw さて、そろそろ日本対ドイツが始まるのでこの辺で。 おしまい。
2022年11月14日月曜日
何故どいつもこいつもほっそいボーダーのTシャツを着ているのかという話
先ずは前回のブログ更新が遅れた事をお詫びします。
いつも隔週月曜日更新なんですけどね、基本。
oceanfrequencyさん家のPCがお亡くなりになったそうで、買い換えたんだそうです。
俺が原稿を落とした訳ではない事をここに明記しますw
て事で、だったら今回は一週早く更新してしまおうという事です。
今回はお洋服の話。
ここ数年、ほっそいボーダーのTシャツ着てる人を矢鱈見掛けませんでしたか?
て言うか、もしかしたらこのブログを読んでる人の中にも「持ってますけど」という方もいやっしゃるかも。
あれが何であんなに流行ったかっていう話です。
もうさっさと答えを言ってしまうと、バスクシャツというフランスのカットソーがルーツなんですよね。
バスクというのはフランスからスペインにかけてに広がる地域です。
サッカーの久保建英選手が所属してるレアルソシエダがバスクのチームですね。
もう一つバスクにはアスレチッククルブビルバオというチームもあって、このチームはバスク人の選手しか使わないという「バスク純血主義」を貫いていて、バルセロナ、レアルマドリーと共に、2部に落ちた事のないチームだったりします。
バスク地方は文化、言語も独特でカットソー以外にも帽子が有名ですし、食事が美味しい事でも有名なんですよね。
そのバスク地方で、古くから漁師の為に作られていた服があって、それを専門的に作るセントジェームスというブランドができたのが130年ぐらい前の話なんです。
で、その他にもルミナス、オーシバルといったメーカーがバスクシャツをメインアイテムとして展開しだしたと。
この、フランスで100年以上愛され続けているカットソーを、「お洒落アイテム」としてファッション雑誌等が取り上げ出したんですよね。
1枚は持っておきたい普遍的名品として。
ただ、バスクシャツは結構クセのあるアイテムでもあったりします。
ボーダー柄というのは漁師が海に落ちた時に見付けやすい柄がルーツらしいのですが、その他にも特徴があって、ボートネックもそのひとつですね。
普通Tシャツの首元ってクルーネックという丸首で、リブが付けられていて伸縮性がありつつ生地が伸びちゃわない様に補強されてるじゃないですか。
バスクシャツってあれがなくて首元が横長に開けられているんです。
だから普通のTシャツに比べて首元の肌が広く露出して、ちょっとフェミニンな感じが出るんですよね。
これは前後ろの区別をなくしてどちらからでも着られる様にというのがルーツのデザインらしいのですが、これが男性の場合、人によっては似合わない事があるんです。
人を選ぶってヤツですよね。
それとバスクシャツというのは基本は長袖なんですけど、袖丈が九分丈が定番だったりします。
勿論半袖や七分丈、十分袖の物も売ってますけど、定番は九分丈で、これもやはり漁師の為の服がルーツなので、海風を防ぎつつ袖口が濡れない様にという工夫なんだそうです。
だから所謂萌え袖はできないw
あと、生地も海風を通さない様に目の詰まったコットン地なんですが、これが洗濯すると結構縮む。
まして乾燥機にかけてしまうとギュッと縮んじゃうので、お店でジャストサイズを買ってきても洗濯したら一発で着れなくなっちゃったりするという。
だから買う時は1~2サイズ上を買っておかなきゃいけないんです。
そして最大のクセがお値段。
セントジェームスの一番定番のウェッソンというシャツで、だいたい9000円ぐらいします。
ロンT1枚に9000円出すって、結構ですよね。
そしてそれが一発の洗濯で着られなくなったらもう泣きますよねw
といった、なかなかの曲者アイテムが「一枚は持っておきたい普遍的名品」なんていってお洒落雑誌に取り上げられるというね。
まあ良くある話ですが。
で、色んなアパレルメーカーが、このバスクシャツのデザインをサンプリングし出すんです。
九分丈の袖の、ボートネックの、ほっそいボーダー柄のTシャツを作れば、パッと見はバスクシャツと同じですもんね。
生地感が違っていても、そもそも本物のバスクシャツの生地を知らない、雑誌やネットでしか見た事のない人は知る術もない。
そしてそうやって作られた「なんちゃってバスクシャツ」は、当然本物より安いですよね。
9000円もするロンTなんてそうそう無い。
で、ファッション雑誌を見て、「バスクシャツ欲しいけど高いなぁ~」と思ってた人達の何割かは、この「なんちゃってバスクシャツ」を見て、「俺これでいいや。」になる。
正直俺も本物を無理して買わなくても良い派ですね。
いや、ま、て言うか買わないですけど。
ファッションカブりたくないおじさんなのでw
こうして服装に気をつかうお洒落さん達の間に、頑張って本物のバスクシャツを買う人達と、なんちゃってで済ます人達とで、ほっそいボーダーのTシャツが広まっていったと。
それを見て「良いなアレ」と思った、そもそもバスクシャツという物を知らない人達も真似し出す。
アパレルメーカーも「ほっそいボーダーのTシャツ売れる」となって、ボートネックとか袖丈の特徴はほったらかしの、ただほっそいボーダー柄のTシャツを売り出す。
どこの服屋にもほっそいボーダーのTシャツが置いてあるという状況が出来上がる。
ファッションって、「こういう服が好き。」と言って自分本位で選ぶ人と、「服装に気を使っている、お洒落な人と『思われたい』。」とか、「最低限、ダサい人と『思われたくない』。」という、評価の基準を他者に置いてるタイプの人がいて、後者の人達にとって「大勢が着ている服」って「アレは着ていても恥ずかしくないヤツって事でOKなのね。」という免罪符になるから、皆が着てると欲しくなるんでしょう。
なんか日本人って特に、「みんなが欲しがってるものが欲しくなる」傾向が強いですよね。
ずっと前から普通にあった、最近だとヤクルト1000とか、ちょっと前だとミロとかさ。
なんだったらそれが何故人気なのかは知らないまま、品薄で手に入りにくいと聞いたら欲しくて堪らなくなっちゃって、メルカリとかで高額で買っちゃったりとかねw
個人的にはアホくさって思いますけどね。
ちょっと話が逸れましたが、こうしてバスクシャツでも何でもない、ただのほっそいボーダーのTシャツをどいつもこいつも着ている状況の出来上がりという訳。
こうなっちゃうとファッションカブりたくないおじさんの俺なんかは本物のバスクシャツも買いたくなくなっちゃうっていうね。
まあ人からプレゼントされたら普通に喜ぶけどねw
まあこんなこじれ方は皆さんはしなくていいので、普通に「お洒落」「可愛い」と思ったら着てください。
本物のウェッソンはかなり厚手の生地なので、むしろこれからがシーズンですから。
ボーダーというとマリン系=夏アイテムも思われがちですけどね。
漁師さん達は寒くても海で働くのです。
と、若干嫌みったらしい文章を今回はお届けしてみました。
たまに良い人を演じるのがイヤになって本性をさらけ出したくなっちゃうのです。
正直者なので。
おしまい。
2022年11月7日月曜日
ライフ・イズ・ストレンジ/🌀2
🌀1の続き
クロエはお父さんを交通事故で亡くしていて、お母さんと二人暮らしだったのですが、お母さんが新しい恋人と付き合い始めるんですよね。
その男が元警察官で、今はマックスの通う高校で警備員をやってるんですけど、コイツが子供に対して高圧的な態度を取るイヤなヤツで、クロエどころか皆に嫌われてるw
そんな男を選んだ母親の事もクロエは信じられない訳で、当然反抗的な態度を取りますよね。
そんなクロエ自身の家庭の問題もあったり。
それから、マックスの通う学校には「ボルテックスクラブ」というグループがあって、所謂イケてる生徒達(表現がオッサン臭いなw)が所属しています。
学校内にはボルテックスクラブに所属してる子、所属したいけど入れてもらえてない子、逆にボルテックスクラブの方が入ってほしいと思ってるのに興味を示さないイケてる子、ボルテックスクラブ側が興味無いし生徒の方も興味無い子と、色々な立場の生徒達がいます。
マックスは興味があるけどまだ入れてもらえてない子なんですね。
このボルテックスクラブがパーティなんかを主宰してるんですけど、この辺が日本人の感覚ではよく分からないところで、高校生がパーティなんてやったらそりゃトラブルの素ですよね。
アルコール、ケンカ、セックス、果てはドラッグと、ロクでもない事になるに決まってるのに、何故かアメリカの大人ってこのパーティに寛容ですよね。
「羽目を外しすぎるなよ。」「お前らぐらいの年頃には色々あるからな。」「実は父さんも若い頃は…」なんて言って、行くのを許すどころかパーティで飲み食いする物を家から持ち出すのも許したり、小遣いを与えたりするの。
色んな海外ドラマとか映画でも、こういったパーティでロクでもない事が起こりますよね。
勿論このゲームでも起こって、一人の女子生徒が思い悩んだり自暴自棄になってしまったりと、そんな学校内でのトラブルもマックスは何とかしようと奔走する事になります。
そして勿論、マックス自身の問題。
写真家を目指しているのに、未だコレという作品が撮れてないという悩みもある一方で、映画という共通の趣味をきっかけにちょっと良い感じになってる男の子がいて、でもまだはっきりと付き合っているというところまでは行っていなくて。
その男の子とも会いたいけど、クロエの手伝いで忙しくてSNSだけのやり取りばかりになってしまったりと。
そんなこんなが渾然一体となりながらストーリーは進んでいきます。
それを彩る映像や音楽といった演出面もとても素敵なんですよ。
映像はリアルというより、絵の具で描いた様なタッチの独特の表現で。
アメリカの片田舎という環境、風景、道路、車、ダイナーで食べる朝食。
色々な事柄が次々と起こる一方で、雰囲気の良い穏やかな時間が流れる場面というのも多々用意されていて、そこに最高のBGMが用意されていて。
お話自体の面白さもさることながら、全体的な空気感のセンスの良さというのが、このゲームを特別なものにしているんです。
と、ここまで褒めちぎった後、普段の俺なら「自分でプレイするのはアレという人は、YouTubeでゲーム実況を観ても良いから」と言い出す訳ですが、今回は違います。
このゲームに関しては是非、自らの手でプレイしていただきたい。
というのも、このゲーム、BGMが最高と言いましたがそのBGM、アーティストから楽曲提供されているんですよね。
ゲーム制作側のオリジナル曲だけではないんです。
で、それがYouTubeの著作権という所に引っ掛かってしまうんですよ。
だからゲーム実況動画の、アーティスト提供曲がかかるパートだけBAN食らってたり、それを避ける為に動画主側がBGMをカットしていて作品の雰囲気が本来のものではなくなってしまっていたりするんです。
雰囲気が最高のゲームなのにそれは勿体なすぎる。
という訳で、このゲームだけは是非とも何とか自身でプレイしてみていただきたいのです。
各ゲーム機でダウンロード版もあって、そもそもそんなに高価なソフトではない上に、結構前の作品なのでセールで安価に手に入れられるタイミングもある様です。
勿論PC版もしかり。
ただ、スマホ版も出ていて、これは俺は触った事がないんですけど、こちらはあまり評判が良くない様です。
どうしてもという方はこちらでも。
このゲーム、俺が勝手に褒めちぎっているだけじゃなくて沢山の賞を受賞してる紛う事無き名作なので、触れないでいるのはとても勿体無いと思います。
エンディングには所謂「究極の選択」を迫られます。
このゲームが発売された当初俺は既にいいオッサンだったのですが、このエンディングで前が見えなくなるくらい号泣しちゃいましたw
「時間を巻き戻すなんてそんな非現実的なw」と思うかも知れませんが、この世に存在する「名作」の大抵は非現実的なものですよ。
勿論許容できる範囲というものはありますけど、そんな事言ってちゃ人生ツマンナイ。
騙されたと思ってオジサンの口車に乗ってみませんか?
損はさせませんって。
おしまい。