さて以前ここのブログで散々宣伝した「閃光のハサウェイ」、ご覧になった方はいますでしょうか。
早いものでこのブログ原稿が公開されてる頃にはもうサブスク解禁されて、Netflix等でも観られる様になってるんですよね。
俺は劇場で観たんですけど、ついうっかり4DXで観てしまいましてですね。(シンゴジラであんなに後悔したのにw)
いやあ寒かったですね。
いや、映画の内容じゃなくてね。
まだ暑い頃だったのでポロシャツ一枚で観に行ったんですけど(いや、下は履いてますよw)、冷房の効いた劇場内で水飛沫や風の演出があるもんだから、物理的に寒かったんですw
ホント、いらんわ4DX。
で、肝心の内容の方はどうだったかって話なんですけど、嘘ついても仕方ないのではっきり言っちゃいますけど、ぶっちゃけ「一本の映画としては」イマイチでしたね。
まあストーリー展開がそうなのはあらかじめ分かっていたし仕方ない所ではあるんですが、前作「逆襲のシャア」から12年経った世界がどういう状態になっているか、そして主人公ハサウェイ、そのライバルとなるケネス、そしてヒロインとなる謎の美少女ギギという人物たちの紹介的な要素が強くて、お話的に大きく展開していくのはここからというところで終わってしまいますからね。
で、もう一つ、ガンダムなんだからロボット物という面、モビルスーツバトルの映像という部分がどうだったかっていう点なんですけど、この映画の戦闘シーンって二回あって、それがどっちも夜のシーンなんですよね。
で、この映画、リアリティを追求した映像作りをしているんで、結果「暗くてよく見えねぇ」というw
なので「もっかいじっくり観たい」と思ってたのでサブスク解禁は個人的にありがたいのです。(思う壺)
とはいえ、閃光のハサウェイの原作小説は富野由悠季さんの最高傑作と推す人も多い作品なので、今後の展開を追う為にも今作は押さえておいて損はないと俺は思うんです。
まあ、完結してから全部まとめて観るっていうのも手ですけどね。
実は俺、エヴァンゲリオンの新劇場版はそのパターンで観ましたからね。
シンエヴァ公開が延期された時に序破Qが全部YouTubeで無料で観られるようになったタイミングで三作観て、シンエヴァを劇場で観るっていう。それまで新劇場版は一切観てませんでしたw
なんだじゃあ観なくていいやって事になりそうな言い方をしてしまったんですけどw、まあせっかくサブスク解禁される事だし、じゃあ俺みたいなモンが何を思って閃光のハサウェイを観たかっていう話をして、なんとか関心をつないでみようというのが、今回のネタです。
先ずは、「これは劇場版逆襲のシャアの続編って事で良いんだよな?」という所が多くのファンの関心だったんじゃないかと思います。
いきなり分かりにくい言い方してしまいましたね。
わざとですw
閃光のハサウェイの前作にあたる逆襲のシャアには、実は映画と小説の二作あって、先に映画が公開された後に小説が発売されているんです。
で、ファンの間では小説版の方がスポンサーへの配慮等をせずに富野さんのの思うがままに書いた物であるとされています。
小説版逆襲のシャアには「ベルトーチカチルドレン」というサブタイトルがつけられています。
ファーストガンダムに続く2作目、Zガンダムにファーストガンダムの主人公アムロの恋人として登場するのがベルトーチカという女性なのですが、元々富野さんが考えたストーリーでは逆襲のシャアの時代になってアムロとベルトーチカの間に子供ができるという話だったのだそうです。
が、当時のスポンサーに「ロボットアニメの主人公に子供ができるのはちょっと…」と言われて没になったというのが定説で(時代ですねぇ)、実際劇場版にはベルトーチカは一切出てこず、アムロには別の恋人が設定されてます。
で、元々のアムロに子供ができるパターンで書かれたのが小説版という訳なんです。
因みにこのベルトーチカチルドレン、コミカライズもされていてそっちも評判が良いので、小説を読むのは苦手という人は漫画で読む事もできますよ。
で、ですね、このベルトーチカチルドレンという小説が発売された後に閃光のハサウェイの小説が発売されていて、これはやっぱりベルトーチカチルドレンの方の続編なんだろうと、ファン達は思ってる訳ですよ。
だから今回映画として作られた閃光のハサウェイが映画版の逆襲のシャアの続編なのなら、そこに何らかの違いが出てくるのかなというのが関心どころだったんです。
というのも、映画と小説の逆襲のシャアでハサウェイの仕出かす「とんでもない事」の内容が結構違うんですよ。
という事は、その後に抱えるトラウマの内容だって映画と小説で違ってくるだろうと。ファンならそう考えますよね。
ただ、結果ここは今作では特に触れられてなかったですねw
長々と話しておいて何なんだよというw
まあ、ここは今後どうなるかという部分という事で。
で、もう一つ見処というのはやはりモビルスーツの描かれ方ですよね。
ガンダムの世界ではモビルスーツは飛べないというのが今迄のところだったんですね。
勿論引力のない宇宙空間ではプカプカ浮かぶ訳ですけど、地球の重力下では基本モビルスーツは重過ぎて飛べなくて、飛ぶ為には通称ゲタと呼ばれる飛行ユニット(正式名称もドダイだったりする。土台てw)に乗っかるか、モビルスーツ自体が飛行形態に変形する必要があったんです。
ところで、以前ここのブログでガンダムの事を書いた時、ガンダムのSFのFの部分、フィクションに関してはミノフスキー粒子という架空の素粒子がだいたいその根拠を担ってるという話をしましたよね。
巨大な宇宙戦艦が重力下をゆっくり飛べるのもミノフスキー粒子のおかげなんですよ、と。
で、閃光のハサウェイの時代には、このミノフスキー粒子で重力下を飛ぶ技術がモビルスーツに応用できるぐらいまで小型化されたというのがメカ的な部分での見処な訳なんですよ。劇中ではミノフスキーフライトと呼ばれてますね。
ただ、小型化されたとはいっても他のモビルスーツと比べるとまだ大きくて、一般的なモビルスーツがだいたい18メートルぐらいなのに対し、今作の主役機のクスィーGとライバル機のペーネロペーは30メートルぐらいあります。
他のロボットアニメだと意外とホイホイとロボットが空を飛んでたりするんですが、ガンダムファンはこの閃光のハサウェイを観て「おお~、飛んでるよ~! カッケェ!」なんて喜んでたりします。
ファンじゃない方からしたら「イヤ絵だろ!」って話なんですけどねw
で、更にこのクスィーGとペーネロペーの武器、兵装の見処がファンネルというモノなんです。
ガンダムというと、ロボットアニメの中で本格的なSFをやるという目標を掲げて作られたもので、地球を侵略者から守る勧善懲悪なんかではなく、人と人とが戦争をする話を描いた作品として、その後の所謂「リアルロボット物」の草分け的存在として語られる作品ですよね。
で、リアルじゃない部分、SFのFの部分にもミノフスキー粒子なんてものを設定してリアリティを持たせてあると。
でも実はガンダムにはもう一つリアルじゃない部分があって、それが端的に言うと超能力物という面です。
vol.2 へ続く