胸アツな話 vol.2 の続き
ところが、そのソロの役の役者が全然決まらない。
他のキャストは決まって、脚本もセットも固まっていよいよ撮影スタートが近づいてるのにソロ役だけルーカスのイメージにマッチする新人俳優が出てこない。
で結局オーディションで延々ソロ役を演じてきたハリソン・フォードが一番ソロを上手く演じられるじゃん、となってハリソン・フォードがソロ役をゲットしたんですよ。
そこからのハリソン・フォードの売れっぷりはご存じの通り。正にハリウッドを代表するビッグスターとなっていく訳ですわな。
そしてハリソン・フォードがビッグスターとなるきっかけとなったハン・ソロの若かりし頃を描いた作品を、ハリソン・フォードと一緒にアメリカングラフィティに出演していたロン・ハワードが、やはりハリウッドを代表する監督となって手掛けるという。
スターウォーズ好きにとっては胸アツな話なんですな。
因みにロン・ハワードが近年手掛けている「ダヴィンチコード」シリーズですが、映画では主人公をアポロ13の盟友トム・ハンクスが演じていますが、これ原作の小説ではハリソン・フォードそっくりな人っていう設定なんですよね。
「ハリスツイードのハリソン・フォード」っていう異名の。
とまあ、今後もスターウォーズについては何かしら書く機会があると思いますが、今回はこんなお話でした。
おしまい
vol.1 の続き
スターウォーズの企画を映画会社に持ち込んだ時、ジョージ・ルーカスは実は一度没を食らってます。
SFというジャンルは小説で1950年代に第一次ブームがありまして、所謂SFの定番パターンであるタイムトラベルとか宇宙人襲来とかコンピュータの暴走とか超管理社会とかロボット三原則とか一通り出てきて、それらを読んで影響を受けた人達が1970年代に第二次ブームを起こす訳ですが、こと映画作品となると技術レベルが追いついておらず、ヒットには恵まれず、「子供騙し」のレッテルを貼られる憂き目にあっている様な状況だったのですね。
なのでジョージ・ルーカスが持ち込んだスターウォーズの企画も、「ヒットする訳が無い」とされちゃったんですな。
で、どうしてもスターウォーズという企画の映像化を実現したいという信念があったルーカスは、「じゃあ、自分がヒット作を撮れる監督である事を証明してやる!」と言って作ったのが「アメリカングラフィティ」という映画です。
アメリカの若者たちの群像劇で、ルーカスの思う「皆こういうのが好きなんでしょ」をモリモリに詰め込んだ作品で、これがものの見事にヒットするんですよね。
で、「どうだ!」とばかりにもう一度スターウォーズの企画をアピールして、今度は予算が降りる訳です。
で、実はこの「アメリカングラフィティ」にハリソン・フォードもロン・ハワードも出演していた、というのが今回のお話なんですな。
スターウォーズの製作が遂に決定して、ルーカスは
主人公の3人、ルーク、レイア、ソロを演じる主役は新人を使おうと決め、オーディションを開始します。
ハリソン・フォードは既に「アメリカングラフィティ」に出演済みな訳ですから、本来ソロ役には選ばれなかった筈なんですな。
実はハリソン・フォードは飽くまでも「オーディション用として」ソロ役を任されていたのです。
ルークやレイアの役を受けにきた役者達の相手をする為に、ソロの台詞を喋り、ソロの演技をしていたのですね、ルーカスに頼まれて。
vol.3 へ続く