2024年9月16日月曜日

お気に入りアルバム 2024年8月

 今回は毎月恒例のお気に入りアルバム紹介。
 8月にリリースされたものから俺がSpotifyのお気に入りに登場したものを共有しましょう。

 の前に、7月にリリースされていたもので聴き逃していたものを先
ずご紹介。
 wild powersの「pop hits & total bummers, vol.5」。
 シアトルのロックバンドで、リスナー数を見る限りかなり知る人ぞ
知る存在みたいです。
 しかしながら荒らさと深さを併せ持つサウンドに、ぶっきらぼうな
がら太くて説得力のある女性ヴォーカルが刺さりました。
 37分というアナログレコード時代のアルバムみたいな再生時間も
丁度良かったです。

 で、ここからが8月リリースのアルバム。

 先ずはpixeyの「million dollar baby」。
 ピクシーというとおじさんサッカーファンはドラガン・ストイコビ
ッチを思い出してしまいますが全く関係ありませんw
 全体的にはトランスみのあるシンセポップという感じです。
 時折ロックテイストやサイケ感もあったりと曲調にはバリエーショ
ンがあるんですが、プロダクションには統一感があって、基本的に楽しい感じのアルバムでした。

 次にスマッシング・パンプキンズの「aghori mhori mei」。
 スマパンはねぇ、モロに青春時代のバンドで、サウンドは当時のイ
メージのまんま。
 90s的なディストーションギターサウンドに思わず心を動かされ
てしまいましたわ。
 まあ今更ですけど、ビリー・コーガンという人の歌声はかなりクセ
強なのでダメな人はダメだと思います。
 でもこのギターサウンドは体験してほしいなぁ。

 次、NIKIの「buzz」。
 バラード系多めのインディポップで、楽曲は王道というか、悪く言
うと有りがちなタイプではあります。
 ただこのアルバムはサウンドメイクが面白くて、生々しい音とリヴ
ァープ等で艶や広がりを与えている音と、ローファイな音と打ち込みの機械的な音とが重なり合って、溶け合って届いてくるんですよ
 音楽自体の構造はスタンダードながら、「おっ」と耳を惹くサウン
ドにやられました。

 次、rae khalilの「CRYBABY」。
 広い定義ではR&Bという事になるんでしょう。
 ただ、そこに留まらない自由さ、ミクスチャー的な色合いが強くて
、本人のWikipediaにラッパーと記載されてる通りヒップホップ要素もあればスムースジャズみたいな曲もありで、何をやっても様になってて格好良いのです。
 隙がなくてクオリティの高いアルバムでした。
 俺はダサいロックも大好きなんですが、こういう格好良いのもちゃ
んと聴いてるんですよw

 次、チャーリー・プリスの「forever」。
 楽しくて清々しいポップでメロディアスなロックです。
 4人組バンドなんですがシンセや打ち込みの電子音の主張が割りと
強めだったり、アレンジ、プロダクションに工夫が感じられました
 そしてそこに、所謂「喉ブッ壊して声出る様になったタイプ」の女
性ヴォーカルが乗っかる事で勢いを加速するんです。
 これが気持ち良い。
 これは今年ベスト候補だなと、これを聴いた時には思いました。
 が、

 最後にmagdalena beyの「imaginal disk」。
 これがヤバかったのです。
 プロフィールにはシンセポップと書かれてるんですけどジャンルな
んてモンは軽々と飛び越えていて、デイジーでドーピィでクールでサイケデリック、であるのにトータルの印象は「渋い」になるんですよ。
 なんか滅茶苦茶な事を言ってるみたいですが勿論支離滅裂という訳
ではなくて、きちんと知識や理論を持った上で構築されている、整合性をしっかりと与えられていると感じられるものを作り上げたところで、やりたい放題というw
 なかなかにクレイジーなポップワールドを作り上げているんです。
 マニアックな音楽ではあるんで誰にでもお薦めという訳にはいかな
いとは思うものの、音楽好きなら一度は聴いてみてほしいです。
 もう、今年ベスト候補の暫定1位に一気に躍り出たアルバムでした


 8月は以上でした。
 まあまあの豊作でしたね。

 番外編としてはジョン・アンダーソンとthe band geeksのコラボアルバムも紹介しときます。
 バンドギークスはYouTubeで色んなバンドのカバーをプレイ
している人達で、その活動を長年続けてきた結果とうとうイエスのオリジナルヴォーカルのジョン・アンダーソンと一緒にツアーを廻り、オリジナルアルバムまで作るというところに辿り着いてしまったんですね。
 アルバムの出来としては当然イエスオマージュ色が強いものではあ
るんですが、もっとお祭り的、イベント的な色合いになるかと思いきや、思いの外ガッツリなアルバムを作ってきていて驚きました。

 あと、ゼッドの新譜はゲストが滅茶苦茶豪華でした。
 ジョン・メイヤーやらジェフ・バックリィやら。
 一聴の価値はあると思います。

 さて、9月はどうなる事やら。

 おしまい。