前回靴の話をしてる中で、「ファッションにはテーラードとカジュアルがある」「テーラードでは守らなきゃならないラインをちゃんと守らないと恥をかくかもしれない」と書きました。 で、そんなテーラードのラインで一番蔑ろにされてるというか、知名度の低いのが靴下なんじゃないかなと思ったので、話のついでにその事も書いちゃおうというのが今回のネタです。 …ここが何のブログだったかはもう思い出せません。 でね、例えばね、俺が「スーツを着て革靴を履く、ちゃんとしたテーラードスタイルの時は、ソックスを履くのはNGです。」と言ったらどう思います? 「え、じゃあ素足に革靴履くの? 純一スタイル?」と思う人、多いんじゃないでしょうか。 ソックスって、靴下の中でも短い物の事なんですよ。 靴下イコールソックスじゃないの。 「ハイソックスって言葉があるじゃない。」と思った? それは所謂和製英語。日本人が作った造語で、海外では通じないんですよ。 で、勿体ぶらずにさっさと答えを言うと、ホーズというふくらはぎ位の長さの靴下を履くものなんですよね、テーラードスタイルでは。 靴下なんて何履いてても人に見られたりしないと思うかもしれないけど、椅子に座ると意外と丸見えなんですよね。 クラシックのコンサートの様子をテレビなんかで観る事があったらチェックしてみてほしいんですけど、オーケストラの人達ってスーツだったりタキシードだったりを着込んだ上で、椅子に座って演奏してますよね、大抵の方は。 で、足元を見てもらえば、誰も生足が見える様な短いソックスを履いてないのが分かると思います。 そう、スーツスタイルの時、パンツの裾から生足が見えちゃうのがみっともないという事なんですね。 欧米の人達って、人と会って座って話す時は脚を組みますよね。 日本では横柄な態度ととられるというか、例えば就職の面接に来た学生が面接官に「お掛けください」と言われて椅子に座る時に脚を組んだら「コイツアホか」となっちゃいますよね。 でも欧米では脚を組むというのはリラックスしているという事で、「あなたは私に威圧感を与えてませんし、私もあなたに敵対する気はありませんよ」というポーズなんですよ。 だから脚を組まない方が「え、どうしたの? 何かあるの?」と思わせてしまう。 なので就職の面接だろうが平気で脚を組むんですけど、それでスーツの裾からスネ毛が見えてたら「ぷっ」ってなっちゃう。 そういう文化のものなんですよね。 だから、それが分かってないと、Mr.ビーンが上はツイードのジャケットにエンジのタイなのに、下のパンツはチンチクリンで、その上ソックスを履いててしょっちゅう生足が見えてるというのが、ギャグとしてわざとやってるという事も分からない。 そういうものなんですね。 て事で、皆さんも冠婚葬祭でスーツを着るという時にはホーズも用意しましょうね。 そんなに値段の高い物でもなくて、だいたい1,500円くらい。 グンゼの最高位ラインのseekのものでも2,000円ちょいぐらいなので。 と、ここまで読んで、「スーツなんて着ないから関係ないなぁ」と思う人もいると思うので、カジュアルの靴下のお話も少し。 俺個人は、くるぶしが隠れるくらいの所謂スポーツソックスタイプのものを愛用しています。 昔ダイエットでジョギングをした時にジャージやらジョギングシューズやら一通り買い揃えたタイミングで、スポーツ用品店の人からジョギング用のソックスもお勧めされて買ったヤツが「これ良いじゃん」となって、勿論それはジョギング用なので真っ白かつ分厚いものだったんですけど、普段着の時にもそれくらいの丈のソックスを選ぶ様になったんですよね。 丁度その頃に近所にユニクロができて、色も厚みも普段使いに適したスポーツソックスが気軽に買える様になって、だからかれこれ20年以上スポーツソックス派です。 やっぱズリ落ちてこないのが良いですよね。 で、だいたい年中スポーツソックスなんですけど、今ぐらいの真夏だとサンダルを履くんでその時は勿論素足です。 で、真夏にサンダルじゃなく普通のスニーカーとか革靴を履く時はどうかというと、それは靴下を履くんです。 だって蒸れるんだもん。 前回も書いたけど、足は1日にコップ1杯分ぐらいの汗をかくんですから。 それなのに素足で靴を履くのってイヤですよねぇ。 で、そういう時にもスポーツソックス履いてたんですけど、暑いからパンツはクロップドだったりする訳で、そうするとパンツは涼しげなのに靴下のリブが見えてるのってちょっとアレよねぇ~と思って、もっと丈の短いフットカバーみたいのも買ってみたんですよ。 でもね、アレ、脱げちゃうよね。 歩いてても脱げちゃうし、靴を脱ごうとすると一緒に靴下も脱げちゃう。 あんまり快適じゃないなぁと思って、結局スポーツソックスを履いてたんですよ、去年まで。 それが今年、携帯をいじくってたら良さげなものを見つけたんです。 その名も「脱げないココピタ」という商品で、作ってるのはオカモトというメーカー。 オカモトと聞いて「あれ?」と思った人もいるんじゃないでしょうか。 オカモトというメーカーが何を作ってるメーカーとして有名かというと、それはもうコンドームですね。 勿論それ以外にもキッチン用のゴム手袋なんかも作ってるんですけど、そのオカモトの「脱げないココピタ」というフットカバーは、踵の部分の内側にゴムが付いていて、それが踵にグリップするから脱げないという物なんです。 「ホンマかいな」と思って買って履いてみたら、これがホントに脱げないの。 1時間以上歩いてみたんですけど、全然大丈夫でした。 値段も一足500円程度だったと思います。 楽天内のオカモト公式ショップに三足セットもあって、それだともっと安かった筈。 これはお勧めです。 てな事で、どっちにしても、革靴に素足の純一スタイルはやめときましょうというお話でした。 くちゃいくちゃいでちゅよ。 おしまい。