2016年10月24日月曜日

プログレじゃないのかい part.1

 ロックというのは自由な音楽であり、その土壌はビートルズが築き、その自由を謳歌するプログレバンドが続々と登場した、という所までが前回のお話でした。
 で、その「自由」というのは「他ジャンルとの融合」と「演奏時間を気にしない」という店だと指摘しました。(まあこれもかなり大雑把な意見ですが。)

 ところが、この「自由」を力いっぱい謳歌しているにもかかわらず、プログレとは呼ばれないバンドが存在します。それも誰もが知ってる超有名バンド。

 それがQUEENです。
 発音は「クウィーン」だと思うんですが、「クイーン」の表記の方が一般的なので、ここでもクイーンと記します。

 今更説明するまでもありませんが、オペラやシャンソンまでも自由自在に取り込んだ音楽スタイルは正にプログレッシヴな筈なのに、クイーンはプログレとは呼ばれないですよね。
 何故なんでしょう。

 一つは、クイーンの音楽からは「小難しさ」が感じられないという点。
 クイーンの音楽って多彩だし、それなりに複雑でもあると思うんですけど、何故かその根底にそこはかとない能天気さというものが漂っているんですよね。イヤ勿論真面目な曲や深刻な曲もあるんですが。
 どうやら「小難しい雰囲気」ってモノを漂わせないとプログレとは呼ばれない様なんですな。

 も一つは、クイーンの音楽スタイルが特徴的過ぎて、プログレというより最早「クイーンミュージック」と呼んで差し支えないから、という事なのかもしれません。
 まあでも、それを言ったらキングクリムゾンもイエスも「キングクリムゾンミュージック」「イエスミュージック」と呼んで差し支えないじゃないかって話なんですが。

 んで、俺がクイーンと出会ったのはやはり高校生の時でした。
 当時洋楽ロック系の雑誌を色々買って読んでたんですけど、その中の新譜レビューのコーナーにクイーンの「イニュエンドゥ」が載ってまして、それまでクイーンの名前は聞いた事があったものの、音楽は具体的に聴いた事が無かったので、興味を持って買ってみたのが最初でした。
 こう書くと「えっ、クイーンを高校生まで聞いた事無かったの?」と思うかもしれませんが、当時はそうでした。
 で、「イニュエンドゥ」を買って聴いてみた訳なんですが、実は当時の俺にとってその内容は「???」って感じだったんですよね。
 何しろその頃の俺は洋楽を聴き始めたばかりで、しかもどっちかって言うとロック&ロール系から入ってヘヴィメタルも聴き出した頃。エアロスミスとかディオなんかのアルバムを買い揃えていた時期だったのよね。


part.2へ続く