俺には姉貴がいる。
学年でいうと2年上だが、俺が2月生まれの早生まれなのに対して姉貴は6月生まれなので実質2年8ヶ月程上な訳だ。
この年代の人は皆そうだと思うが、ウチの姉貴もご多分にも漏れずTV好きの芸能好き。
ピンクレディの振り付けを全部覚えてしまうような人だ。
俺は子供の頃は以外とアイドルとかに夢中になったりする方ではなくて、結構姉貴が観たり聴いたりしてるモノを
一緒になって楽しんだりしてるほうだった。姉貴の影響は大きい。
んで、俺が中一、姉貴が中三の時。そんな姉貴が「ビートルズのレコードを買ってきた!」
と言って、玉光堂(札幌でレコード店と言ったら玉光堂なのだ。)の袋をかかえて帰ってきたのだ。
当時の俺は、もちろんビートルズの名前は知っていたし、TV等で多少観た事はあったがしかし、
レコードをじっくりと聴いた事は無かったので、もちろん興味シンシンだ。
いよいよ姉貴が包みのビニールを開き中から取り出したディスクはしかし、ありゃりゃ?
黒いビニールのアナログレコードではなく、金ピカに光輝くディスクだった!
「??? ・・・なんじゃコリャ・・・」
姉貴と俺が戸惑い首をかしげていると、そこへ親父がやってきて一言
「それ、レーザーディスクじゃないのか?」
そう、ウチの姉貴が、アナログレコードと間違えてレーザーディスクを買ってきてしまったのだ。
もちろん当時の我が家にはLDプレーヤーなんて無い。
・・・どうしよう。
返品に行くか。でも、一度開封してしまったモノを返品できるんだろうか。
続く