vol.2の続き
クローンウォーズ自体の総監督はデイヴ・フィローニという人物が勤めてますが、企画会議の段階ではスターウォーズの産みの親であるルーカスもしっかり参加しており、クローンウォーズの各エピソードは正にルーカスお墨付きのスターウォーズ正史と呼べる訳です。
スターウォーズという人気コンテンツ、実はルーカスの手を離れたところでノベルやコミック、ゲーム等が多数作られており、そんな物の中でもスターウォーズファンの間で人気になってしまったキャラクターなんかも色々いたりしたんですが、そんなキャラクターがクローンウォーズに登場するケースがあるんですね。正式にスターウォーズ正史に取り込まれる。ルーカスのお墨付きで。
こういった事で、クローンウォーズはファンにとっても重要な作品となり、人気も上々、企画段階ではシーズン8まで詰められていきます。
ところがここで大事件が起きます。
クローンウォーズはシーズン5で打ち切りとなるのです。
以前ここのブログでもチラッと書きましたが、ジョージ・ルーカスはルーカスフィルムを売却し、自身は陰遁生活の様な状態で過ごしています。もうスターウォーズには関わってないんですね。
で、その売却先がディズニーなんです。
ところがクローンウォーズが放送されていたのはカートゥーンネットワークというチャンネルなんですよ。ワーナー系の。
ワーナーのアニメと言えばトムとジェリーやバックスバニー、ウッドペッカーなんかですよね。がっつりディズニーのライバルなんですよ。
なんでやねんっ、とは思うんだけど、ルーカスが引退するにあたってスターウォーズというコンテンツを保有するに相応しいのはどこかと考えた時、ディズニーという選択肢は確かに一番自然ではありますよね。
とはいえ、この打ち切りには多くのファンがとてつもない衝撃を受けました。
何しろストーリー的にはアソーカがジェダイテンプルに不信感を抱いてジェダイを抜けてしまったところで終わってしまったし、何と言ってもスターウォーズ史上最大の謎がほったらかしになってしまっていたのですから。
映画のエピソード3で描かれる「オーダー66」。
それまで自分たちの指揮官であったジェダイを、たった一本の通信が入った途端クローン兵が殺し出し始めるという事件。
クローンウォーズではずっと、「クローンはドロイドとは違う。自分で考えて行動する人間だ。」という事を描き続けていた訳ですが、このクローンウォーズはエピソード3の後に作られているのですからファンはもう既にオーダー66の事を知っていて、クローンウォーズの内容との矛盾もわかっていて、だからこの謎をクローンウォーズの中で明かして貰える事を当然期待していたのに、いきなり打ち切りですからね。
vol.4 へ続く