もう1~2ヶ月ほど前でしょうか、ジャック&コーラという商品が発売されたのをご存知でしょうか。
ジャックダニエルズというバーボンをコカコーラで割った缶入りカクテルをコカコーラ社が出したんですが、俺はこれを見て思わず「懐かしい~」と思ったんですよ。
俺ぐらいの年齢のロック好きはみんな思ったんじゃないかな。
俺が中高生ぐらいの頃に、アメリカのロックミュージシャンがよく飲んでたんですよねコレ。
アメリカにモーターヘッドというバンドがいて、そこのベーシスト兼ヴォーカルのレミー・キルミスターという冗談みたいな本名の人がいまして。
モーターヘッドはセールス的には決して大成功したバンドとは言えないんですが、レミーという人はロックのみならず歴史や政治なんかにも詳しくて何を聞かれても一家言ある様な感じで、ファッション的にもバンド活動の時は袖をカットオフしたデニムジャケットにスタッズを打ち込んだ特徴的なスタイルで、プライベート時にはミリタリーアイテムを取り入れるこだわり派だったりと、なんというか所謂アメリカロック界の裏番長みたいな存在として、一目置かれる人だったんですよね。
そのレミーがジャック&コークを愛飲していて、レミーを尊敬し憧れてた若いロッカー達も真似して飲む様になって広まったらしいです。
で、それを知った我々日本のロック好きも真似するという。
もう時効なので書きますが、俺も10代後半頃には真似して飲んでましたねw
当時はまだウイスキーというのはおじさんの飲むものというイメージが強かったんですが、俺はこのジャック&コークからウイスキーに興味を持つ様になったんです。
で、だんだん何かで割ったりせずにウイスキーそのものをそのまま飲む様になっていって、ジャックダニエルズよりもワイルドターキーを愛飲したりもしてました。
これもバーボンですね。
ところが、本を読んだり映画を観たりして色々知識が付いてくると、どうやらウイスキーというのはバーボンよりもスコッチの方がより本格的というか、由緒があって奥が深いらしいというのが分かってくるんですよね。
ウイスキーというのは穀物から作られた蒸留酒の事なんですね。
これが果実からだとブランデー。サトウキビからだとラムで、ブルーアガヴェ(青竜胆)だとテキーラ。
で、ウイスキーはスコッチという名の通りスコットランド、つまりイギリスが本場でモルトから作られるんですけど、アメリカ大陸に渡った人達がトウモロコシを使って作ったのがバーボンという物なんですよ。
例えば、よく映画でアメリカ大統領がホワイトハウスの執務室でデカンタからウイスキーをグラスに注いで飲むシーンってあるじゃないですか。
あのウイスキーってスコッチなんですよ。
バーボンを作ってるアメリカ人でも、ちゃんとしたウイスキーというのはスコッチだと認知してるんですよね。
それを知った俺も試しにスコッチを飲んでみて、成る程コレは旨いとなって、それからはバーボンからスコッチに乗り換えました。
今はもう酒を辞めてしまったんですけど、飲んでた頃は家にスコッチを常備してましたね。
と、かつてはおじさんの飲むものというイメージだったウイスキーがこの国で市民権を得たきっかけは、NHKのドラマ「マッサン」でニッカウイスキーの創業者を描いた事からで、北海道の余市にあるニッカウイスキーの工場に観光客がどっと押し寄せるという事が起こりました。
ウイスキーというのは原料から蒸留した段階では無色透明で、それを木の樽に何年も貯蔵して熟成させると色や薫りが着いて出来上がるんですけど、当然製造工場には熟成前の無色透明の、所謂原酒というものがあって、その場で試飲したり買えたりするんですよ。
観光客は一般には出回らない、ここでしか飲んだり買ったりできない原酒を飲んだり買ったりする訳ですよね。
ウイスキーというのはそれまでそんなに需要がなかったものだから、観光客がこぞって原酒を飲んだり買ったりしてしまうと、原酒が不足してしまうという事態に陥ってしまう。
一度不足してしまうとウイスキーは熟成に何年も掛かるものですから、何年もウイスキーが不足してしまう事になっちゃうんですよね。
それでニッカのウイスキーが先ず品薄になる。
で、ニッカのウイスキーが買えないならばと、今度はサントリーのウイスキーが売れる様になって、サントリーも品薄になっちゃう。
サントリーも、そもそもアルコール度数が高くて決して飲みやすいものではないウイスキーを、ハイボールというこれまた昔流行ったおじさん臭い飲み方を再アピールしてウイスキー消費を促してたので、丁度タイミングがかち合ってしまって、一時期ウイスキー全体が品薄になった時期がありました。
そこにまた、海外での日本産ウイスキーの評価というのも乗っかってきます。
本場のスコッチに負けない様なウイスキーを日本で作る作り手が出てきて海外のコンペで高評価を得る機会があって、負けじと大手サントリーも自社の高級ライン「響」をコンペに出品して、その名を世界に轟かせるという事があって。
前に紹介したドラマ、ブラックリストでも、「このウイスキー何だか分かるか?」「スコッチだろ。」「これはジャパニーズだ。」なんてやり取りの場面がありました。
で、そこに中国の経済的発展というのも重なります。
お金を持った中国人が日本に観光に押し寄せては、質の高い日本製の家電やコスメやアダルトDVD(笑)なんかを買い漁る様になるんですけど、このお金持ち中国人達の間に「日本のウイスキーは美味しいらしい」という情報が知れ渡って、お金に糸目を着けずにサントリーやニッカのウイスキーをバンバン買っていくという事をする様になる。
俺ぐらいの年齢のロック好きはみんな思ったんじゃないかな。
俺が中高生ぐらいの頃に、アメリカのロックミュージシャンがよく
アメリカにモーターヘッドというバンドがいて、そこのベーシスト
モーターヘッドはセールス的には決して大成功したバンドとは言え
そのレミーがジャック&コークを愛飲していて、レミーを尊敬し憧
で、それを知った我々日本のロック好きも真似するという。
もう時効なので書きますが、俺も10代後半頃には真似して飲んで
当時はまだウイスキーというのはおじさんの飲むものというイメー
で、だんだん何かで割ったりせずにウイスキーそのものをそのまま
これもバーボンですね。
ところが、本を読んだり映画を観たりして色々知識が付いてくると
ウイスキーというのは穀物から作られた蒸留酒の事なんですね。
これが果実からだとブランデー。サトウキビからだとラムで、ブル
で、ウイスキーはスコッチという名の通りスコットランド、つまり
例えば、よく映画でアメリカ大統領がホワイトハウスの執務室でデ
あのウイスキーってスコッチなんですよ。
バーボンを作ってるアメリカ人でも、ちゃんとしたウイスキーとい
それを知った俺も試しにスコッチを飲んでみて、成る程コレは旨い
今はもう酒を辞めてしまったんですけど、飲んでた頃は家にスコッ
と、かつてはおじさんの飲むものというイメージだったウイスキー
ウイスキーというのは原料から蒸留した段階では無色透明で、それ
観光客は一般には出回らない、ここでしか飲んだり買ったりできな
ウイスキーというのはそれまでそんなに需要がなかったものだから
一度不足してしまうとウイスキーは熟成に何年も掛かるものですか
それでニッカのウイスキーが先ず品薄になる。
で、ニッカのウイスキーが買えないならばと、今度はサントリーの
サントリーも、そもそもアルコール度数が高くて決して飲みやすい
そこにまた、海外での日本産ウイスキーの評価というのも乗っかっ
本場のスコッチに負けない様なウイスキーを日本で作る作り手が出
前に紹介したドラマ、ブラックリストでも、「このウイスキー何だ
で、そこに中国の経済的発展というのも重なります。
お金を持った中国人が日本に観光に押し寄せては、質の高い日本製
pt2へ続く