2025年2月3日月曜日

SCPに触れてみよう

  こんにちは。
 いよいよ服をしまう場所に困り出して部屋に溢れてるもう全然読んでない漫画をブックオフに売りにいったら「査定にちょっと時間がかかります」といわれたので少し離れた所にあるセカストにフラフラと吸い込まれて、危うくまたニットを買いそうになったkazuitです。

 本末転倒w
 流石に我慢しました。

 さて今回のネタはSCPです。
 みなさんご存知でしょうか。

 以前クトゥルフ神話をご紹介した事がありましたよね。
 映画の世界で盛り上がったマルチヴァース、多元宇宙というのが実
は100年ぐらい前に書かれた怪奇小説で扱われていたというところだったり、作者のラヴクラフトという人がクトゥルフ神話の世界観をシェアするという事をやって誰でもクトゥルフを書いて良い文化を作ったり、そこからTRPGのシナリオとして現在でもクトゥルフが扱われ、創作され続けていたりと、今もってエンタメ業界に影響を与え続けているものだというのをこのブログに書きました。
 ちょっと前に最近観たものをいくつか紹介した中でラブ、デス&ロ
ボットの名も挙げましたが、実はこの中にもクトゥルフが取り上げられたりもしてたんですよ。
 あとはクトゥルフ影響下にある大ヒットドラマ、ストレンジャーシ
ングスの最終シーズンも今年公開を控えていますね。

 この様にホラーやファンタジー、SFに興味のある方なら是非とも
触れておいてほしいというのがクトゥルフ神話なんですが、同じ様にチェックしておいてほしいのがSCPなんです。

 ざっくり言うと誰でも投稿可能なオカルト創作話のサイトですね。

 そもそも、2000年代初頭頃からクリーピーパスタと呼ばれる遊
びというかイタズラみたいなのが流行りだしたんですよ。
 コレ何かっていうと、おっかない文章とか画像をコピペしてネット
上で流布するというものなんですね。
 有名なのはスレンダーマンとか。

 で、海外の匿名掲示板サイト4chanというところに2007年
のある日「SCP-173」と題された文章のクリーピーパスタが投稿されたんです。
 secure contain protect財団なる、自然の摂理では説明不可能な現象、物体
、生物、場所等を調査、研究して、場合によっては管理、収容している財団というのがあるという設定で、その調査員の報告書というテイで書かれた文章で韓国の某所にあるという公園で起こる奇妙な現象が描かれているというものでした。
 これが怪異の内容といいSCP財団の設定といいとても良くできて
いたので人気となり、これを模倣して色々な怪異の報告書が次々に4chan
に投稿される様になったんですね。
 で、遂にはSCPの専用wikiサイトが作られて自由に投稿や編
集が可能になったというものなんです。

 この誰でも書いて良いという、21世紀のクトゥルフ神話的なもの
は世界中の投稿者の協力によってどんどん世界観を広げていくと伴に設定も固まっていって、更にはそこから小説とかコミックなんかの所謂二次創作も生まれてきた事により今も尚、現在進行形で知名度、人気が拡大してきています。

 その投稿された怪異の内容もシンプルに恐い、気持ち悪いものから
「よくこんな事を考えつくもんだ」と感心してしまう様な深みのあるものだったり、全く無害な地球外生命体との交流を描いたちょっとほっこりする様なものまであったりとバラエティに富んでいて面白いんですよね。
 で、あくまで報告書というテイなので所謂オチは無くてもよいとい
うのも多くの人が投稿してみようと思うハードルの低さなのかな、みたいな。
 面白い怪異だけ考えついたら最後は「現在は財団により確保され、
監視下のもと保管されている。」で良いんですから。
 どんな不条理なものでも理由、原因とかは説明しなくてOKですよ
、と。

 で、この説明不可能な現象がそこにポンとあるというのがゲームと
いうジャンルと相性が良いのか、SCPをテーマにしたり明らかにSCPの影響下にある様な内容だったりするゲームも続々と作られ続けているんですね。
 財団の職員となって働くゲームとか。

 俺が特に推したいのはコントロールというタイトルで、これはSC
Pをベースにしたオマージュ的な作品です。
 主人公の女性が連邦操作局なる機関で働く事になったのですが、そ
の本部に行ってみると収容されていた筈の「何か」がビル内を滅茶苦茶にしてしまっていて、事態の収拾の為に不条理世界と化した本部ビル内を奔走するというアクションゲームです。
 つまりこの連邦操作局というのがSCP財団にあたるものですね。
 財団ではなく国家機関にアレンジされているという。

 このゲームを作ったレメディエンタテインメントという制作会社は
2010年にリリースしたアラン・ウェイクというゲームで話題になったフィンランドの会社なんですけど、2019年にリリースされたコントロールのダウンロードコンテンツにアラン・ウェイクが出てきて、更に2023年リリースのアラン・ウェイク2には連邦操作局の職員が登場して世界観が繋がるという大きな流れが出来上がっていて、現在はコントロール2が制作中である事がアナウンスされているんですよ。

 このコントロールというゲームが「訳のわからない世界に突然放り
込まれる」感覚と、その世界で徐々に能力を得て自在に行動できる様になっていく爽快感が体験できるのが個人的に脳汁出るポイント高かったんです。
 是非プレイしてみていただきたいのですが、例によって自分でプレ
イするのがちょっとという人は実況者のプレイ動画を観てみてください。
 個人的にはLamNotさんという実況者の方が考察がディープで
お薦めです。

 という訳で、オカルト的なものに興味のある方は是非SCPに触れ
てみてください。
 ググれば一発で公式サイトに辿り着きますし、文章を読むのはダル
いという人は2BRO.という超有名ゲーム実況者が「全話一気観」という動画を上げていますよ。

 「不条理」というと先日デイヴィッド・リンチ監督が亡くなりまし
たが、映画の世界にも必ずや新たな不条理の担い手が現れる事と思います。
 そしてそこには必ずやSCPの影響もみられる事になるだろうと勝
手に思っています。

 知っているとちょっとだけ人生が楽しくなるんじゃないかなという
ネタとして、今回はこんな事を書いてみました。

 そういえば、2~3年前に一度SCPがTwitter(当時)の
トレンドに上がっていて、「何で?」と思って調べてみたら、とある議員さんがSCPを現実の話だと信じてしまって発言してネット民どもに総ツッコミを食らってたという事もあったなぁw

 世界は楽しい事に溢れていますね。
 このブログも、ここから得られるネタも、そんな楽しみの一つにな
ってもらえれば幸いです。

 今回はこの辺で。

 おしまい。