こんにちは、なんか最近40〜50代ぐらいの女性がなんちゃってバスクシャツを着ているのを矢鱈見掛ける様な気がしているkazuitです。
やめてほしいのよねぇ、ちゃんとしたバスクシャツを買った人が「着づらい」と思わされる状況を作るの笑
さて、ファッションの話が続いて申し訳ないのですが前々回俺がリーバイス702をゲットした話を書いたので、ついでにこの話もしとこうかなというのを今回書きます。
まあタイトル通りなのですが「古着のリーバイスを探すなら日本製をお勧めします。」という話です。
ご存知の通りリーバイスはアメリカのメーカーです。
なので古着好きは当然本番アメリカ製のジーンズが欲しい。
ですがアメリカ本土の工場は2003年に最後の一つが閉鎖されているので最新のものでも20年以上前のものです。
これが段々値上がりし始めています。
ほんのちょっと前まで、80年代中盤〜90年代のUSA製リーバイスってアメカジ好きには敬遠されてたんですよ。
何故かと言うと一つは色落ちがのっぺりしてしまうという生地の特徴。
日本のアメカジ好きが好むのは太ももの付け根から横に伸びるシワに沿ってできる色落ち、通称ヒゲとか、膝の裏にできる格子状の色落ち、通称蜂の巣なんてのがバキッとくっきりできる様な色落ちなんですが、この時期のリーバイスはそれが出来にくいんですね。
ていうか、そもそもジーンズってある程度色落ちした、ウォッシュがかかった状態で売られているのが普通だったんですよね、当時。
俺も当時ジーンズショップに通ってたクチなんでよく覚えてるんですけど、ジーンズを軽石と一緒に洗って色落ちさせた「ストーンウォッシュ」のジーンズが一般的というか普通に店頭に置かれていました。
ヒゲとか蜂の巣を綺麗に出そうと思ったらリジッド(未洗)のジーンズ、501等のモデル名の後ろにxxが付いてるものを穿き込む必要があるんですけど、当時はそんな事マニアしかやってなくて(今もか笑)、だから古着市場にも始めから薄い色のウォッシュドジーンズが多くて。
で、xxのジーンズを穿き込んでも色落ちがボンヤリしてしまうという生地の特徴があって。
もう一つがフィット感、これも問題アリでして。
随分前にこのブログに書いた事があると思うんですが、この時期の501って細身なんですよ。
元々作業着だったジーンズは、その始祖である501も太身で動きやすさが担保されたデザインだったんですが、それがファッションアイテムという側面が大きくなった結果、足がスラッと見える細身に変えられていって、それが太ももが太い日本人の体型に合わなかったんです。
当時は501はウエストのサイズがゆるいヤツをベルトで絞め上げて穿く、若しくは501以外のワイドフィットのモデルを穿くという選択肢。
日本のアメカジ好きは基本501信者だし、かといってヴィンテージは当時おいそれとは手に入らなくて(今もか笑)現行品を買うしかないから、ウエストのサイズが合ってないジーンズを無理矢理穿いてたんです。
こういった生地もフィット感もイマイチで不人気だったジーンズも、30年も時間が経つとヴィンテージ扱いになり出してきて徐々に値上がりし出してるというのが今の状況で、USA製の501というたけで正直色落ちがイマイチ格好良くない個体でも平気で三万円オーバーだったりします。
というところでまだ注目度が浅いのが日本製リーバイスという訳ですよ奥さん。
流石に501だと、ましてやxxだとそこそこの値段が付けられてますが、そこに拘らなければ「え…良いの?」みたいなのがセカストに普通に転がってる。
俺がゲットした702はベルトループ欠損で、洗濯されまくって生地フニャフニャ、色もアイスブルーという俺にしか響かない個体でしたが、それでも30年前のリーバイスのジーンズが3,900円(税別)ですからね。
で、俺の買った702もそうなんですが狙い目なのは日本独自の復刻モデルです。
ヴィンテージを再現したものなので501、502でもフィット感が太身だったり、細部の作りや生地感、染色も日本人らしい生真面目さ、丁寧さでしっかり再現されています。
だから90年代以降の個体でもUSA製の同時代ののっぺり色のヤツより格好良いのが見付かったかりするんです。
しかも安い。今のところ。
実は先日、といっても一月ぐらい前なんですけど札幌の平岡公園という所の梅林に花見に行きまして、その帰りに公園からの最寄りのセカストに立ち寄って、買う気もないのにジーンズ売り場をチェックしてたんですが笑、「お、コレ良いんでないの?」と思った一本が00年代の日本製502で、お値段3,900円(税別)でした。
生地はセルビッジではなくタグもスモールeでしたが、ワンウォッシュから穿き込んだであろう見事な縦落ちで、色落ちしてない部分はしっかりインディゴが残っていて、生地の厚みもしっかり且つモチモチとしていて。
まあレングスが全然合わなかったから買わなかったんですけどね、コレは。
だいぶ背が高い人が穿いてたものらしく、34インチを裾上げ無しで穿かれていたらしい色落ちでした。
こういう、まだアメカジ好き、古着好きには見向きもされてないけどジーンズとしてのポテンシャルは素晴らしくて、穿いてしまえば日本製かUSA製かなんてよっぽどのマニアにしか分からないものが安価で手に入るのを、今のうちにゲットしとこうぜという話なんですよ。
だって、ちょっと前まで不人気だった90年代USA製すら高値がついているんだから、2003年で存在しなくなるUSA製の次にヴィンテージ扱いになるのってここらへんだというのは明らかじゃないですか?
実はコレ、ギターでは既に起こっている現象でして。
ギターといえばやっぱりギブソン、フェンダーが人気なのですが、本物はお高いという事で日本ではコピーモデルが沢山作られていたんですね。
ヤマハやトーカイ、フジゲンやグレコといった日本製コピーモデルは、初心者が買う分には仕方ない、大人とか、ましてやプロが使ってたら「本物買いなさいよ笑」という様なもので。
そんな当時ダサかった筈の日本製コピーモデルが、今見てみるとやっぱり日本人らしい丁寧な作りだと評価されてジャパニーズヴィンテージ、通称ジャパビンと呼ばれて高値で売買されているんです。
当時の売価が4万円とかの中古品が今平気で10万円オーバーなの。
という事でセカストディグが楽しくなるぞというお話です。
売り場をチェックする上で先ず分かりやすいのはカンヌキ。
バックポケットの上部が簡単に剥がれてきてしまわない様にミシンでガシガシと堅く縫ってある部分の事をカンヌキというのですが、通常はオレンジの糸で縫われている筈のものが黒(厳密には濃紺)の糸になってるものを通称黒カンと呼ぶんです。
コレは古いジーンズを再現してるモデルの特徴です。
なので腰のパッチでサイズを見つつカンヌキもチェックしながらバーっと見ていくんですね。
で、「お、黒カンじゃん。」となったら手にとってみて、色落ち具合が自分の好みとフィットするかを見ながら生地の厚み、手触りをチェックし、次に内股の縫い合わせを見ます。
内股がシングルステッチで縫い合わせられていたら、これも古いモデルのディテールを再現してる 証拠。
そしたら内側をひっくり返してタグを見て、日本製と表記があるのに値段が3,900円とかだったら「ヨッシャ!」って感じ。
4,900円でも全然アリだと思います。
実はフィリピン製に代表される所謂極東リーバイスに注目してる人もいます。
フィリピン製は色落ちが綺麗に縦落ちするんでパッ見は格好良いんですよね。
俺も一本持っていて、これは特にフィリピン製を狙ったという訳ではなく10年以上前にセールで安く売ってたものを買ったらフィリピン製だったんですね。
ワンウォッシュから穿き込んで、確かに綺麗に縦落ちが出ていて見た目は良いので、今となってはウエストがゆるい(36インチ)んですが手放さずに所有しています。
但し日本製と比べると生地は薄いですね。
ちょっとカサカサではあります。
なのでここらへんはまだ敢えて狙わなくても良いんじゃないかなというのが個人的見解。
やっぱり日本製を押さえときたいなと。
極東はまだまだ安くて弾数も多いんで、もう数年置いといて大丈夫かなと。
あとはね、実は全然違うところで個人的に密かにチェックしはじめてるのがヌーディジーンズというイタリアのブランド。
これはたまたまセカストで「良いじゃんコレ。何処のメーカー?」と見てみたのがヌーディジーンズだったという事があって、「へぇ、ヌーディジーンズってこんなの作ってるんだ。」と思ったんですよ。
それも確か5〜6千円だったの。
ただ、気にしてチェックしてみるとヌーディジーンズってランクがあるみたいで、すんごいペラッペラなのもあればセルビッジ生地を使ってるものもあったり、日本でいうエドウィンみたいなメーカーなのかなという印象です。
なのでネットでは狙わない方が無難かなぁ、みたいな。
あとはビッグジョン。
これは去年の夏、ジョーツが欲しかったんだけと日本の洋服メーカーがまだジョーツというアイテムを出してなくて、仕方ないから安いジーンズ買って自分でハサミでカットオフしてジョーツにしてしまおうという事で500〜700円ぐらいのを古着で3本購入したんですけど、うち2本がエドウィン、1本がビッグジョンだったんですよ。
で、ウエストのサイズだけ見てネットで買って、届いてみたらビッグジョンのジーンズの生地が矢鱈良いんです。
厚手でモチモチ感があって。
「コレ当たりじゃないの?」
「どうしよう、カットオフするの勿体ないかも。」ってなったんですけど、まあ切りましたけど笑
なんだかんだ日本で最初にジーンズ作ったメーカーなんで、多分作るにあたってキチンと研究したんでしょうね、日本人らしい生真面目さで。
その矢鱈生地感が良いジーンズが700円とかだったんで、これは掘り甲斐あるんじゃないかと思って一応チェックしてる感じです。
という事で、週に二日の休みにしか穿けないジーンズをお前は何本買う気だという事態に陥っているアホなヤツの現在の病状はこんな感じです笑。
学生の頃は毎日穿いて育てていたジーンズも今は全然育てられない。
仕方ないから最近は休みの度に2時間ぐらいお散歩してますよ。
まあなんて健康的笑。
ジーンズ健康法と名付けよう。
別にユニクロのジーンズだって岡山産セルビッジデニムを使ってて4千円とかなんだから、それで良いじゃんって人も多いと思うんですけど、ディグる楽しさというのは古着の知識があればこそなので、このブログを読んでくださる方々にちょっと共有できたらと思っているのです。
そうです。沼に引きずり込もうとしているのです笑。
言っても古着には「資産価値が出るかもしれない」というロマンもありますしね。
どうせジーンズ買うなら日本製リーバイス、探してみませんか?
おしまい。