2018年2月5日月曜日

胸アツな話 vol.2

vol.1 の続き

 スターウォーズの企画を映画会社に持ち込んだ時、ジョージ・ルーカスは実は一度没を食らってます。
 SFというジャンルは小説で1950年代に第一次ブームがありまして、所謂SFの定番パターンであるタイムトラベルとか宇宙人襲来とかコンピュータの暴走とか超管理社会とかロボット三原則とか一通り出てきて、それらを読んで影響を受けた人達が1970年代に第二次ブームを起こす訳ですが、こと映画作品となると技術レベルが追いついておらず、ヒットには恵まれず、「子供騙し」のレッテルを貼られる憂き目にあっている様な状況だったのですね。
 なのでジョージ・ルーカスが持ち込んだスターウォーズの企画も、「ヒットする訳が無い」とされちゃったんですな。

 で、どうしてもスターウォーズという企画の映像化を実現したいという信念があったルーカスは、「じゃあ、自分がヒット作を撮れる監督である事を証明してやる!」と言って作ったのが「アメリカングラフィティ」という映画です。
 アメリカの若者たちの群像劇で、ルーカスの思う「皆こういうのが好きなんでしょ」をモリモリに詰め込んだ作品で、これがものの見事にヒットするんですよね。
 
 で、「どうだ!」とばかりにもう一度スターウォーズの企画をアピールして、今度は予算が降りる訳です。

 で、実はこの「アメリカングラフィティ」にハリソン・フォードもロン・ハワードも出演していた、というのが今回のお話なんですな。

 スターウォーズの製作が遂に決定して、ルーカスは
主人公の3人、ルーク、レイア、ソロを演じる主役は新人を使おうと決め、オーディションを開始します。
 ハリソン・フォードは既に「アメリカングラフィティ」に出演済みな訳ですから、本来ソロ役には選ばれなかった筈なんですな。
 実はハリソン・フォードは飽くまでも「オーディション用として」ソロ役を任されていたのです。
 ルークやレイアの役を受けにきた役者達の相手をする為に、ソロの台詞を喋り、ソロの演技をしていたのですね、ルーカスに頼まれて。


vol.3 へ続く