2022年11月7日月曜日

ライフ・イズ・ストレンジ/🌀2

🌀1の続き

  クロエはお父さんを交通事故で亡くしていて、お母さんと二人暮らしだったのですが、お母さんが新しい恋人と付き合い始めるんですよね。  その男が元警察官で、今はマックスの通う高校で警備員をやってるんですけど、コイツが子供に対して高圧的な態度を取るイヤなヤツで、クロエどころか皆に嫌われてるw  そんな男を選んだ母親の事もクロエは信じられない訳で、当然反抗的な態度を取りますよね。  そんなクロエ自身の家庭の問題もあったり。  それから、マックスの通う学校には「ボルテックスクラブ」というグループがあって、所謂イケてる生徒達(表現がオッサン臭いなw)が所属しています。  学校内にはボルテックスクラブに所属してる子、所属したいけど入れてもらえてない子、逆にボルテックスクラブの方が入ってほしいと思ってるのに興味を示さないイケてる子、ボルテックスクラブ側が興味無いし生徒の方も興味無い子と、色々な立場の生徒達がいます。  マックスは興味があるけどまだ入れてもらえてない子なんですね。  このボルテックスクラブがパーティなんかを主宰してるんですけど、この辺が日本人の感覚ではよく分からないところで、高校生がパーティなんてやったらそりゃトラブルの素ですよね。  アルコール、ケンカ、セックス、果てはドラッグと、ロクでもない事になるに決まってるのに、何故かアメリカの大人ってこのパーティに寛容ですよね。  「羽目を外しすぎるなよ。」「お前らぐらいの年頃には色々あるからな。」「実は父さんも若い頃は…」なんて言って、行くのを許すどころかパーティで飲み食いする物を家から持ち出すのも許したり、小遣いを与えたりするの。  色んな海外ドラマとか映画でも、こういったパーティでロクでもない事が起こりますよね。  勿論このゲームでも起こって、一人の女子生徒が思い悩んだり自暴自棄になってしまったりと、そんな学校内でのトラブルもマックスは何とかしようと奔走する事になります。  そして勿論、マックス自身の問題。  写真家を目指しているのに、未だコレという作品が撮れてないという悩みもある一方で、映画という共通の趣味をきっかけにちょっと良い感じになってる男の子がいて、でもまだはっきりと付き合っているというところまでは行っていなくて。  その男の子とも会いたいけど、クロエの手伝いで忙しくてSNSだけのやり取りばかりになってしまったりと。  そんなこんなが渾然一体となりながらストーリーは進んでいきます。  それを彩る映像や音楽といった演出面もとても素敵なんですよ。  映像はリアルというより、絵の具で描いた様なタッチの独特の表現で。  アメリカの片田舎という環境、風景、道路、車、ダイナーで食べる朝食。  色々な事柄が次々と起こる一方で、雰囲気の良い穏やかな時間が流れる場面というのも多々用意されていて、そこに最高のBGMが用意されていて。  お話自体の面白さもさることながら、全体的な空気感のセンスの良さというのが、このゲームを特別なものにしているんです。  と、ここまで褒めちぎった後、普段の俺なら「自分でプレイするのはアレという人は、YouTubeでゲーム実況を観ても良いから」と言い出す訳ですが、今回は違います。  このゲームに関しては是非、自らの手でプレイしていただきたい。  というのも、このゲーム、BGMが最高と言いましたがそのBGM、アーティストから楽曲提供されているんですよね。  ゲーム制作側のオリジナル曲だけではないんです。  で、それがYouTubeの著作権という所に引っ掛かってしまうんですよ。  だからゲーム実況動画の、アーティスト提供曲がかかるパートだけBAN食らってたり、それを避ける為に動画主側がBGMをカットしていて作品の雰囲気が本来のものではなくなってしまっていたりするんです。  雰囲気が最高のゲームなのにそれは勿体なすぎる。  という訳で、このゲームだけは是非とも何とか自身でプレイしてみていただきたいのです。  各ゲーム機でダウンロード版もあって、そもそもそんなに高価なソフトではない上に、結構前の作品なのでセールで安価に手に入れられるタイミングもある様です。  勿論PC版もしかり。  ただ、スマホ版も出ていて、これは俺は触った事がないんですけど、こちらはあまり評判が良くない様です。  どうしてもという方はこちらでも。  このゲーム、俺が勝手に褒めちぎっているだけじゃなくて沢山の賞を受賞してる紛う事無き名作なので、触れないでいるのはとても勿体無いと思います。  エンディングには所謂「究極の選択」を迫られます。  このゲームが発売された当初俺は既にいいオッサンだったのですが、このエンディングで前が見えなくなるくらい号泣しちゃいましたw  「時間を巻き戻すなんてそんな非現実的なw」と思うかも知れませんが、この世に存在する「名作」の大抵は非現実的なものですよ。  勿論許容できる範囲というものはありますけど、そんな事言ってちゃ人生ツマンナイ。  騙されたと思ってオジサンの口車に乗ってみませんか?  損はさせませんって。  おしまい。