2021年1月25日月曜日

更にガンダムの話 vol.1

  今回はガンダムの話をしたいと思います。
 今年はガンダム40周年なんですよね。
 横浜に新たに実物大のガンダムが建造されたのをニュースやネットでご覧になった方もいるのではないでしょうか。
 あれも40周年を記念した企画なんですが、もう一つ、映画「閃光のハサウェイ」の公開も予定されてます。(まあ、エヴァみたいに延期になるかもしれませんが。)
 なので、これまでガンダムに興味があった方には是非これを機会にご覧になってほしいのですが、そうは言っても「ガンダムと名の付くものは大量にあるんだから、今から観始めたって新作映画迄に間に合わないだろう。」と諦めている方もいるかもしれません。
 しかし、そんな事はないですよ、今からでも充分追い付けますよという事を、今回は説明していきたいと思うのです。

 前にここのブログでガンダムの話をした時は、ガンダム自体のストーリーではなく、大ヒットアニメの代表と思われているガンダムが実は視聴率が低くて打ち切りを食らっていたという話、そしてそこから何故大ヒットになったかという話をしましたよね。
 あの後、しくじり先生という番組で芸人のカズレーザーが同じ様な話を披露していたのを観た方もいたんじゃないでしょうか。

 今回はストーリーの部分、ガンダムってそもそもどんな話なのかを、ほんのさわりだけ話します。

 未来の世界、人口が増え過ぎ、地球という星が環境的にも資源的にも厳しくなってしまい、人は宇宙を目指し始めます。因みにガンダムの世界では、宇宙と書いて「そら」と読みます。

 コップに水が入っている状態を想像してみてください。
 そのコップを上から手で掴んで、手首を捻ってグリッと回す。それを繰り返すと遠心力で中の水は回転しながらコップの内壁に押し付けられますよね。
 この遠心力を利用します。
 宇宙空間に滅茶苦茶巨大な筒を作って、それをグルングルン回転させる。
 その筒の内壁に人が暮らせる街を作れば、無重力の宇宙空間でも遠心力を重力代わりにして生活できるという訳です。
 この巨大な筒をスペースコロニーと言います。ガンダム以外にも映画「エリジウム」や「インターステラ-」なんかで見た事がある人もいるんじゃないでしょうか。
 ガンダムの世界ではこのスペースコロニーが幾つも作られ、フロンティアスピリットを持った人々がそこで暮らす為に宇宙に飛びたちます。
 と言うと聞こえは良いですが、別に地球に居続けても大丈夫な人達はそんな事をする必要はない訳で、宇宙を目指す人達というのは地球に居られない人、居たくない人であったりもするんですよね。

 と言う訳で、スペースコロニーを利用して暮らし出す人々が出てきて、勿論食べ物飲み物、農産物や畜産物もスペースコロニー内で作っていくんですね。
 地球と違って環境はコントロールされてる状態で生産できる訳ですから、ボロボロになってしまった地球で作るよりも安定して生産できて、逆に宇宙で生産したものを地球に輸出、供給できる様になっていく。
 更には鉱物資源なんかも、月面や小惑星から採掘して地球にはないものを利用し始めたり、やはり資源の枯渇した地球に供給したりされていって。

 その様にして酷い環境になってしまった地球に住み続ける人達の事を、宇宙で暮らす人達が支えるといった局面も出てくる訳です。

 しかし、にもかかわらず人類の政治体制の重心は地球にあるまま、というのがガンダムの世界なんです。
 地球連邦という、今の現実の世界で言うところの国連みたいなものがあって、宇宙にも多数暮らしている人類の全体の方針をこの地球連邦が決め、統治しているんですね。

 その様な状態が続いたら、当然宇宙に暮らす人達の間に不満が募っていきますよね。
「食糧だって資源だって宇宙に頼ってる地球の連中が、なんで偉そうに俺達の事を仕切ってるんだ」って。
 でも、そんな不満を行動に移して揉め事でも起こしたら、それを制圧しにくるのも地球連邦軍、または地球連邦の指揮下にあるスペースコロニーの自治政権の持つ警察組織なんですよね。

 宇宙移民が始まって何十年か経ち、移民二世、三世も生まれ、地球を見たこともない子供達が現れ始めた世界、宇宙に暮らす人々の間の一部に地球に対する不満が燻る中、サイド3というコロニーで一つの新しい思想が産まれます。

「地球に暮らす人類=アースノイドは、もう何万年も進化らしい進化をしていないじゃないか。これからは我々宇宙に暮らす人類=スペースノイドこそが世界を牽引し未来へ導く存在だ!」

 この、スペースノイドとアースノイドの対立構造というのが、ガンダムというお話を読み解く上でかなり重要な要素なので、ここをしっかり押さえておきましょう。

 この思想を唱えたのがジオン・ズム・ダイクンという人で、この思想はジオニズムと呼ばれ地球連邦に不満を持つ人々によって強烈に支持され、ジオン・ダイクンはサイド3の自治政権のトップに祭り上げられます。

 しかしこのジオン・ダイクンは志半ばで亡くなってしまい、その後継者に指名されたとしてデギン・ソド・ザビという人物がサイド3の自治政権のトップに就き、その一族、ザビ家がサイド3の実権を握る事となります。
 しかしこれはサイド3の自治権という権力を巡った暗殺なんですな。その証拠にダイクンの二人の遺児、キャスバルとアルテイシアは亡命し、サイド3からは居なくなっているんです。
 にも関わらず、サイド3に暮らす人々の大半はザビ家の言い分を信じ、ザビ家を自らの指導者として熱烈に支持するのです。そのくらい地球連邦に対する不満が大きく膨らんでいたんですね。
 ザビ家は耳障りの良い思想を目眩ましに、血塗られた権力を欲しいままにする様な者たちな訳です。

 そしてザビ家が牛耳るサイド3政権はダイクンの名を採ってジオン公国を名乗り、デギン・ザビを公王に据え、なんと地球連邦に対して独立戦争を挑んでくるのです。

 普通に考えてそんな一スペースコロニーが地球連邦に戦争を挑んだって勝ち目は無い筈ですが、それを可能にしたのがロボットの戦争利用なんですな。
 ガンダムの世界ではモビルスーツと呼ばれる、20メートル弱もある何処がスーツやねんみたいなロボットを史上初めて兵器として運用する事により、ジオン軍は華々しい戦果を上げてしまうのです。

「戦争にロボットを使えば勝てるって、そんな非現実的なw」

 ところがそうでもないんですな。
 例えばスターウォーズでは飛行機の様な物で戦ってますよね。
 でも、じゃあ飛行機ってどうやって制御しているのかを考えてみると、先ずエンジンで推進力を得て前に飛んでいますよね。
 で、曲がったりスピードを落としたりする時はどうするがっていったら、フラップとかを使って空気の流れを制御したり抵抗を掛けたりしている訳です。
 でもさ、宇宙に空気無いじゃん。後ろ向きに推進力を噴出するエンジンを着けただけじゃ、ホントは宇宙空間では曲がれないし止まれないんですよ。曲がる為のノズル、止まる為のノズルが必要で、更には上昇、下降の為のノズルも必要で、それらを的確にコントロールできないといけない。
 重力も空気抵抗も無いんだから、一度スピード出して前に飛んだら、止まる為には同じだけのエネルギーをかけて逆噴射してやっと止まれるんですね。

 翻って人型のロボットはどうでしょう。
 例えば、無重力空間に人間がプカプカ浮かんでいる状態で、その人間が横を向きたいと思ったら、身体を捻れば良いだけですよね。上を向きたかったら、足を振り上げてから身体を反らせば良い。
 この方が、飛行機みたいな物よりキュッと機敏に動ける気がしませんか?
 こういう動きをシミュレートしたプログラムを搭載したロボットに、背中と後ろに推進力、姿勢制御の為のノズルを着けて、大出力の火器を持たせたのがモビルスーツだと思ってください。
 これを利用してジオン軍はまだモビルスーツを持っていない連邦軍に戦いを挑んできた訳です。

 更にジオン軍は恐ろしい悪事を働きます。
 地球連邦を支持しジオンに敵対したスペースコロニーに住む人々を毒ガスを使って無差別虐殺し、彼らが住んでいたコロニーを、地球の連邦軍の基地がある南米ジャブローに向けて突き落とす、所謂コロニー落としを実行してしまうのです。
 しかもこれは失敗した結果、軍事基地のあるジャブローではなく民間人の暮らす北米に落ちてしまい、とんでもない数の人々が犠牲となってしまうのです。

 まあ、メタ的な事を言ってしまうと、ここら辺はジオンを「悪」として描く為の部分でしょうな。
 ガンダムという作品は史上初めてロボットアニメというジャンルで本格的なSF作品をやろうという意気込みで作られた物ではあるんですが、そうは言っても主人公が戦う相手が「世界の不平等を正し、自分達の当然の権利を手にする為に戦う人々」だったら、むしろ主人公側が悪なんじゃないかって事になってしまう訳で、今の世界ではそういうのも全然アリだと思うんですけど、「初めて」の作品でいきなりソレはハードル上げ過ぎだろうと。
 やっぱり主人公は悪と戦うという分かりやすさは残しておこうという事で、ジオンを「悪」に仕立て上げたんでしょうね。暗殺による政権強奪の面も含めて。
 子供が今までロボットアニメ観てた時間帯、チャンネルでの放送という部分はそのままなんですから。一応チビッ子達を完全に置き去りにしないではおこうと。(現実には視聴率ダダ下がりだった訳ですがw)

 兎も角も、話を戻しますと、このジオン軍を見て連邦軍も「ヤベェ俺達もモビルスーツ作んないと戦争に負けちゃう!」となって開発されたのがガンダムという訳です。

 実はこのタイミングで一つの事件が起きていて、ジオンからミノフスキー博士という人物が連邦に亡命してきているんです。
 ガンダムの世界ではこの人の発見したミノフスキー粒子という物が、SF、サイエンスフィクションの「フィクション」の部分の大半をカバーしているんです。
 例えば、戦争なんて今や無人兵器を利用され始めている訳じゃないですか。誘導ミサイルとかドローンとか。
 ガンダムの世界ではミノフスキー粒子を散布すれば、それらは使えなくなっちゃうんですね。何でかはよくわからんw
 巨大なロボットがキビキビ動けるのもミノフスキー粒子を利用しているから。
 馬鹿デカイ宇宙戦艦が地球の重力下でもゆっくり飛行できるのもミノフスキー粒子を利用しているからです。何でかはわからんw

 この亡命してきたミノフスキー博士の知識を得て、連邦軍もモビルスーツを開発するんです。

 vol.2へ続く

2021年1月11日月曜日

明けましておめでとうございます

  今年最初のブログ更新という事で、今回はサクッと、2020年に発表された音楽で、俺がSpotifyのお気に入りアルバムに登録したものを紹介する回にしたいと思います。

 ホントはイベントらしくランキング形式にしようかなとも思ったんですが、やめときます。
 音楽の評価や好き嫌いなんて日毎にコロコロ変わりますしね。
 それにね、全部は聴き切れてないんですよ。
 昨年はライブやフェス等のイベントが軒並み中止になってしまって、アーティスト、ミュージシャンは家やスタジオに籠るしかなかったから、発表された音源がかなり多かったと思います。
 純粋な新譜じゃなくてもカバーあるとかセルフカバーなんかも入れると、もう膨大な量になっちゃう。
 しかもね、俺が音楽聴くのって本を読む時か布団に入った時だから、聴き始めてもすぐに眠っちゃって全然聴いてなかったりw
 青葉市子さんの「アダンの風」なんて、何度かチャレンジしたんだけど3曲目を聴いた覚えが無いです。

 という訳で今回はアルバム、それも新譜に限ります。
 カバーやセルフカバーは除外。

 先ずは以前にもこのブログで紹介したthe naked and famousの「recover」。
 ランキングじゃないと言いつつ、結局これが昨年発表されたアルバムでは一番繰り返し聴いたので、個人的ナンバーワンかなぁ。

 あと、俺が取り上げるまでもないメジャーなところでいくとphoebe bridgers の「punisher」ですかね。
 骸骨柄の全身タイツという衣装も話題となりましたが、サウンドの方はしっとりとしていて心地好いですよね。

 それからテ-ム・インパラの「the slow rush」も今年でしたね。なんかもう随分前の気がするw
 ジャンルとしてはサイケになるんですかね。俺はあまり深く考えず、ただ心地好い音楽としか思ってないけどw

 あとはシガーロスのフロントマンのjonsiの「shiver」。

 まあこの辺りは間違いない、鉄板てヤツですわな。

 さて、ここからはもう、ダーっと箇条書きでいきますよ。

 braids 「shadow offering」
 cults 「host」
 ela minus 「acts of rebellion」
 faded paper figures 「kairos」
 lapsley 「through water」
 lomelda 「hannah」
 madeline kenney 「sucker's lunch」
 mint julep 「stray fantasies」
 misi ke 「drawing dialogue」
 mura masa 「R.Y.C」
 mxmtoon 「dawn&dusk」
 nadia reid 「out to my province」
 nick leng 「LEMONS」
 NNAMDI 「BRAT」
 noble oak 「horizon」
 novo amor 「cannot be,whatsoever」
 overcoats 「the fight」
 polythought,oliber tank 「future karma past」
 rina sawayama 「SAWAYAMA」
 seafret 「most of us are strangers」
 shallou 「magical thinking」
 tennis 「swimmer」
 羊文学 「POWERS」

 ・・・ゼェゼェ、こんくらいで勘弁してください。

 以上、興味が沸いたら聴いてみてください。

 ・・・え、牛乳の話の答え合わせ?
 しませんよ。自分で答えにたどり着いてくださいw


 おしまい