2018年12月31日月曜日

RUSH vol.3

RUSH vol.2  の続き

 でね、ギター、ベース、ドラムしかいない3ピースのバンドで、シンセ取り入れるってライヴの時どうするの? サポートメンバー入れるの? と思うかもしれませんが、これが違うんですねぇ。
 コンピューターの発達によりトリガーという仕組みが確立しまして、あらかじめ作っておいた物をきっかけ一つで鳴らす事が出来るという事が、シンセでできるようになったのをラッシュはガッツリ取り入れたんですな。

 こういう新しい物をどんどん取り入れるのもこの人達の特徴で、煌びやか路線が落ち着いた後もラップの入った曲を作ってみたり、グランジに思いっきり感化されたアルバムを作ってみたり、これを柔軟ととるか節操がないととるかで好き嫌いが割れそうなポイントではありますよね。
 俺は大好きですよ。だって俺自身節操ないからw

 で、俺以外にも世界中にこのバンドの支持者は大勢いて、この評価の高さとキャリアの長さ故にラッシュは今やカナダの国民的バンドなんですよね。

 ですが、ラッシュは活動40周年ツアーを最後に大規模なツアーはやらないと宣言してしまったのです。
 表立ってはドラムのニールの腱鞘炎の悪化を理由としていますが、40周年ツアーの映像を観た限りゲディの喉のコンディションもかなりキツそうでしたね。

 まあ完全な活動休止宣言ではなく、アルバムは作りそうな感じなんですが、無理せずやってほしいですね。

 とまあこんな感じで時代ごとに結構違うサウンドのバンドなので、どれか一つのアルバムをお薦めするっていうのは難しいんですけど、ここまで読んでいただいた上でなら、あえて現時点で最新のアルバム「クロックワークエンジェルズ」かなぁ。

 あとライヴの音源、映像も豊富にありまして、まあ演奏はめちゃめちゃ達者な人達なんで楽器弾きには大お薦めです。
 特に「ラッシュ イン リオ」はオーディエンスの熱狂ぶりやオマケのドキュメント映像の面白さもあり、大大プッシュさせていたたきたい。
 なんかラッシュのメンバー自身も自分たちがブラジルで人気があるとは認知してなかったんだそうですが、アメリカのテレビドラマ「冒険野郎マクガイバー」がブラジル国内で放送される際に、何故かラッシュの曲が主題歌にされちゃってたんだそうでw、本人たちの知らないところでいつの間にか「みんな知ってるバンド」になってたんだそうで。

 サッカースタジアムを埋め尽くすオーディエンスが歌詞の無いインスト曲のメロディまで大合唱する様子は圧巻の一言です。
 ドキュメント映像の方も、空港に出迎えに来ていた女性が「ニールの書いた歌詞が私の人生を変えた」と涙ながらに語る感動的なシーンから、ギターのアレックス・ライフソンの徹底したお茶目さんぶりまで、見所たっぷりです。

 ということで、ラッシュ、興味が湧いた方は是非チェックしてみてください。


 おしまい

2018年12月24日月曜日

RUSH vol.2

 vol.1の続き
 このニールの書く哲学的で含蓄のある詞世界に引っ張られるようなかたちで、音楽性もストレートなハードロックから深遠さを感じさせるような、複雑かつ長大なプログレッシブサウンドに傾倒していきます。

 ラッシュのファンって大概このプログレ時代が好きで、他者に薦める時にもこの頃の物を熱くプッシュしがちなんですけど、これが一般にウケが悪いw
 言い方悪く言えば地味で分かり難い音楽が延々続くんで、ポップさの欠片もないモンだから、なかなかお薦めしづらいんですよこのバンド。

 ただ、このカナダのバンドがプログレをやったというのが一つのポイントなんですよね。

 今までプログレの話は度々してきましたが、所謂プログレ黄金期ってイギリス中心のムーブメントで、北米ではカンサスというアメリカのバンドとこのラッシュぐらいしかやってないんですよ。

 つまりラッシュは北米大陸におけるプログレのオーソリティなんですね。
 これがこのバンドの評価、支持の高さの理由でもあります。

 なんですけど、この長大路線を止めちゃうんですよラッシュw
 専らには所属レーベルからの圧力があったとされてるんですけど、一時期長い曲を作る事をしなくなったんです。
 でも俺的にはこの時期の曲が結構好きだったりするw

 で、この辺りからシンセサイザーを取り入れ始めて、煌びやか且つポップなサウンドになった時期もあるんですよね。
 ギターの音もギュイーンというロック的なディストーションサウンドからシャキーンとしたクリーンサウンドを多様する様になったり。
 だから始めてラッシュを聴いてみるなら、この時期のが良いかも。

vol.3 へ続く 

2018年12月10日月曜日

RUSH vol.1

 さて、年の瀬が迫ってきましたが皆さん如何お過ごしでしょうか。
 今年ももう終わってしまうんですねぇ~早いなぁ~。
 cunoとしてはちょっと停滞の年になってしまいました。プライベートが充実するとこうなるw

 んで、今回のネタなんですけど、前回の続きでフェイバリットアーティストの話をしたいと思います。
 実は前回、名前を挙げなかったアーティストがおりまして、それがRUSHなんですな。
 なんで名前を挙げなかったかというと、正直マニアック過ぎるかなというのがありまして。
 玄人好みのバンドというか、楽器やってる人間なら大概わかってくれるかなとは思うんですけど、一般的にはどうなんだろうというのが先ず一点。
 もう一つは、このバンドの話をしたら絶対長くなるから、という。
 他のアーティストの話ができなくなるだろうと。
 その位、一言では言い表せない様なバンドなんですな。

 というのも、このバンドって、時代時代によって結構スタイルの違う音楽をやっているんですよ。

 改めて、ラッシュはカナダの3ピースバンドです。
 ベース兼ヴォーカル、ギター、ドラムの3人。

 70年代の始めにデビューしたんですけど、当時はレッドツェッペリンを彷彿とさせるハードロックをプレイしていたんです。
 ヴォーカルのゲディ・リーが金切り声ハイトーンで歌っていて、歌を歌う人間としては「喉やっちゃうよ!」と心配になっちゃうような。

 デビュー当時はそんな感じだったんですけど、メンバーチェンジが起こりまして、ドラムがニール・パートという人になります。
 このニール・パートがもの凄い読書家でして、ラッシュの曲の歌詞を一手に引き受ける事になるんです。
 ラッシュというバンドは曲をギター、ベースの二人で作って、それを聴いたドラムが詞を書くという、ちょっと珍しいスタイルのバンドなんですな。


vol.2 へ続く